「情報公開のあり方」が争点に 大任町長選が告示 現職と新人が一騎打ちで火花
任期満了に伴う福岡県大任町の町長選挙が25日、告示され、現職と新人の2人が立候補しました。「情報公開のあり方」が争点の1つとなっています。
■テープカット
「どうぞ!」
告示前日の24日、福岡県大任町に新たなゴミ処理施設が完成しました。1日最大172トンの可燃ゴミの処理が可能で、田川地区に8つあるすべての市町村からゴミを受け入れます。
この施設の組合長を務めるのが、大任町の現職の町長で6期目をめざす永原譲二さん(71)です。
■現職・永原譲二氏(71)
「建設事業を推進する中で当然ながら、その他にも『様々な課題』が浮上しましたが。」
この施設の建設をめぐり議論を呼んだのが、建設を委託された大任町の「情報公開」のあり方です。
田川地区の一部の議員たちは、220億円に上った工事費の内訳が不透明だとして積算書などの情報公開を求めてきました。
その1人が、前回の大任町の町議会議員選挙でトップ当選を果たし、今回、町長選に出馬した次谷隆澄さん(55)です。
■新人・次谷隆澄氏(55)
「大任町が委託されてやっているのですが、まったくというほど他の市町村に情報を公開していません。私はそれではいけないと思います。」
■リコール運動(2022年)
「独裁を許すな!」
「ストップ・ザ・永原町政!」
次谷さんは、今の大任町は情報公開に後ろ向きで不十分だとして批判を続けてきました。
■インスタグラムより
「情報公開を徹底し、町民の知る権利に答える町政を実現します。」
公約の一つが「ガラス張りの町政の実現」です。
■次谷氏
「大任町が全部、引き受けるので他の町村は口を出すな、負担金だけ寄こせみたいな、これはちょっと間違っていることだと思います。私はそこをちゃんとガラス張りにして、情報公開をしっかりとしていきたい。」
次谷さんはこのほか、物価高対策として1人あたり20万円の支援や水道料金の値下げを掲げます。
一方、現職の永原さんは5期20年の実績を訴えます。
■現職・永原譲二氏(71)
「20年間の実績を見ていただいて、大任町がいかに変わってきたか、目に見えて変わったかというのは、町民の皆様方は十分にわかっていることじゃないかと思います。」
中心政策の一つとして取り組んできた道の駅周辺の整備では先週、新たに大規模な広場がオープンしました。6期目に向け、子育てや教育への支援を掲げます。
情報公開のあり方をめぐる批判については「反社会勢力」から町民を守るためだったと一蹴しました。
■永原氏
「今、大任町はすべてガラス張りで情報公開やっていますから、そういうことを言われても現在やっていますので、あまり気にしていませんけれども。」
■永原氏(YouTube動画)
「永原讓二チャンネル!真実を語ります!」
永原さんは町長自らが語るYouTubeチャンネルを開設し、批判への反論を展開しています。
■永原氏
「この町のイメージをおとしめられています。よその外部の人たちに、うちの町をごちゃごちゃにしてもらいたくないし、これは絶対、政権を死守せないかんという強い気持ちがあります。」
5期20年の町政の継続か、それとも刷新か。投開票は30日です。