【衆院選】福岡の投票率は47都道府県で何番目? 5年連続で全国トップの山形との違いは? 投票率を上げるには
全国一の投票率だったのは、山形県の60.82パーセントでした。60パーセントを超えたのは、全国で山形県だけでした。続いて秋田県の59.44パーセントで、3番目は新潟県で58.56パーセントでした。さらに見ていきますと、14番目に佐賀県がきました。55.99パーセントです。
そして、24番目と25番目の間が、全国平均の53.85パーセントとなります。
これ以降は全国平均に届かなかったということになりますが、福岡県はまだ出てきません。さらに下を見ていきます。どんどん下に行って、39番目が福岡県の51.59パーセントです。下から数えると、47都道府県で9番目に投票率が低いことになります。
全国平均を2ポイントあまり下回った福岡県の投票率ですが、これを上げる手だてはあるのでしょうか。
■福岡県選挙管理委員
「おめでとうございました。よろしくお願いします。」
福岡県庁では30日、衆院選の当選者に当選証書が渡され、代理人が受け取りました。
当選者は、11月11日に開会予定の特別国会でスタートを切ります。
今回の衆院選でも課題となった”投票率”。福岡県選挙管理委員会によりますと、福岡県は51.59パーセントで、3年前の前回の投票率を0.53ポイント下回る結果となりました。
選挙区ごとで見ると、最も投票率が高かったのは、福岡市南区の一部や筑紫野市、春日市などを含む福岡5区で、55.54パーセントでした。最も低かったのは、福岡市博多区、東区の一部をエリアとする福岡1区で、46.98パーセントでした。
「投票に行かなかった」という人に理由を聞きました。
■有権者
「行かなかった理由はないですね。行かないといけないんですか。興味があまりないですね。」
「悪い顔にしか見えない。テレビで見ていたら政治家のいいイメージがなくて。みんなが選ぶ人がいい人なんだと。」
福岡県の投票率が低迷する一方、全国トップの投票率となった山形県は全国で唯一、60パーセントを超えました。山形県はこれで国政選挙の投票率が5回連続で全国トップとなりました。なぜ投票に行く人が多いのでしょうか。専門家は家族構成に注目していました。
■山形大学 人文社会科学部・中島宏教授
「山形県は3世代同居率が非常に高くて、ご両親やおじいちゃん、おばあちゃんが投票している姿を子どもが見ていて、自然と投票することが身につく風土があるんじゃないか。」
家族ぐるみで選挙と向き合うことで、政治へのハードルが世代関係なく下がっていることが挙げられるといいます。
では、福岡県で投票率を上げるにはどうしたらよいのでしょうか。
■中島教授
「どうして自分たちの地域で投票率が低いのだろうか、あるいは関心がなぜ低いのかというところから、周りの人と政治や選挙について話をしていく。家族、職場、あるいは学校で、もう少し政治に関する話をする垣根が低くなるといいのかなと思います。」
「短期間で投票率を上げる特効薬はない」とした上で、まずは普段から政治や選挙に触れる機会を、自治体や学校などが地道につくっていくことが重要だと話しました。
投票は私たちの暮らしに直結する政治行動です。全ての有権者に、投票を「自分ごと」として捉えてもらうために、さらなる工夫と仕組みが必要です。