全国から注目を集める選挙戦も終盤へ 与野党の幹部が続々と駆け付ける 衆議院島根1区補欠選挙
全国で行われる3つの補欠選挙のうち、唯一の与野党対決となった衆議院島根1区補欠選挙。全国から注目を集める選挙戦はいよいよ終盤へ。後半も続々と党幹部が駆け付け、舌戦を繰り広げています。
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最終盤に向け、両候補が火花を散らしています。
自民党 錦織功政 候補
「逆風のなかであっても自分の志や政策の方向性を決して曲げることはなく、全身全霊を傾けて各地で選挙戦を繰り広げて参ります」
立憲民主党 亀井亜紀子 候補
「もう今の自民党はダメだと、変質してしまったと気が付いていただいて、この自民王国のど真ん中から国会に送ってください」
細田博之前衆院議長の死去に伴う衆議院島根1区補欠選挙は、4月28日に投開票を迎えます。
立候補しているのは、自民党の新人で元財務官僚の錦織功政さん(55)と、立憲民主党の元職・亀井亜紀子さん(58)の2人です。
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自民党 錦織功政 候補
「錦織でございます」
支援者
「頑張ってください」
錦織候補
「お世話になります」
支援者
「声が…」
声を枯らして有権者にアピールするのは、3つの補選のうち自民党が唯一擁立した公認候補・錦織功政さんです。陣営によれば中盤まで対立候補にリードを許していた展開で、後半戦も大物議員らが応援に駆け付けました。
自民党 石破茂 元幹事長
「なんとしても私どもこの島根1区勝たせていただきたい、錦織と共にこの島根から嘘を言わない正直な自民党をつくろう」
茂木敏充幹事長は、地元の商工業者からなる政治団体を訪問し、支持を訴えました。
自民党 茂木敏充 幹事長
「残り3日ですから、やることをやるということで全力で頑張りたいと思います」
当初は人柄のアピールを重視していた錦織さんですが、演説内容にも変化が…。
自民党 錦織功政 候補
「『自民党をしっかりと変えてほしい』という声がありました。政治改革に向けた動きを私が先頭に立ってけん引していけるよう、そのことを皆さまにお約束したいと思います」
「政治とカネ」の問題との決別、そして公共インフラの整備や社会保障制度の水準維持など具体的な政策を訴えました。選挙戦も残り3日となった4月25日、選挙カーには錦織さんの背中を押すあのフレーズが…。
小泉進次郎 元環境相(4月20日)
「合言葉はこれです。逆転の錦織、逆転の錦織」
「逆転」を合言葉に最後まで走りぬきます。
自民党 錦織功政 候補
「どうかふるさとの発展に貢献するチャンスをこの私にお与えください」
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一方、対抗するのは立憲民主党の公認候補、元職の亀井亜紀子さん。
立憲民主党 亀井亜紀子 候補
「どこに行っても聞こえてくる声、それが人口減少です」
人口減少対策をはじめ、非正規雇用者の待遇改善などを政策に掲げています。陣営によれば、中盤まで優勢とみられている亀井さん。逆風の自民党をさらに追い詰めるべく、大物議員らが毎日のように島根入りしました。
立憲民主党 馬淵澄夫 元国土交通大臣
「国民が信頼できないと思わせるような出来事がこの裏金問題でした。皆さんの一票で島根が変わる、皆さんの一票で日本が変わる、皆さんの一票で岸田政権を退陣させる」
立憲民主党 安住淳 国会対策委員長
「2007年の参議院選挙が島根で勝ったことがきっかけで、その後の政権交代になったんです。亀井亜紀子という人はもしかすると日本のジャンヌ・ダルクかもしれません」
4月25日は、党トップの泉健太代表が島根入り。告示前を含め実に5回目の訪問です。
立憲民主党 泉健太 代表
「自民党の裏金議員たちが、胸が痛くなるような政治改革にしなきゃダメなんですよ。必ず彼らは抜け道を用意します。そういうことも含めて亀井亜紀子、改めて改めてよろしくお願いします」
無党派層の取り込みを最重要課題としている亀井さん。大票田の松江市や安来市を中心とした遊説に最後まで力を注ぎます。
立憲民主党 亀井亜紀子 候補
「島根一極集中でいろんな方が本当にたくさん入ってこられて、皆さんに応援いただいて総力戦でこの選挙を戦っています。日本の政治の流れを変えてください、それが皆さまにはできると信じています」
両党幹部が続々と島根入りした異例とも言える選挙。県の選挙管理委員会によれば、投票日の1週間前までに期日前投票へ行った有権者の割合は6.26パーセントで、前回の衆院選を1.25ポイント下回りました。
島根県選挙管理委員会 新田晃久 事務局長
「選挙というのは、我々国民が政治に参加できる基本的で最大の機会ですので、是非とも選挙に投票に出かけていただきたいと思っております」
島根の未来、そして岸田政権の未来をも左右する衆議院島根1区補欠選挙。投開票は4月28日です。