「保守王国」島根で与野党の一騎打ち 衆議院島根1区補欠選挙が告示 選挙戦初日から与野党の幹部がそれぞれ応援に駆け付ける
与野党の一騎打ちとなりました。細田博之前衆院議長の死去に伴う衆議院島根1区補欠選挙が4月16日に告示されました。
補欠選挙に立候補したのは届け出順に、自民党の新人で公明党が推薦する錦織功政さん(55)、立憲民主党の元職・亀井亜紀子さん(58)の2人です。
自民党島根県連が実施した公募で選ばれた元財務官僚の・錦織功政さんは、島根県庁前で約1100人を前に第一声をあげました。
錦織功政 氏
「少子高齢化社会が進展する中で、人口が大きく減っていく。そうした中で、この地域の活力をどうやって維持していくのか。この大切な“ふるさと”をより良い形にして、そしてより豊かにして次の世代へと引き継いでいく。私は残りの生涯をすべて捧げて誠心誠意働いて参る所存です」
錦織さんは「今回の選挙は大変厳しいものになる」と、派閥の裏金問題で自民党に逆風が吹いているとしながらも「島根の発展のために貢献したい」と訴えました。
こうした中、危機感を募らせる党本部からは小渕優子選対委員長が駆け付け、有権者に呼び掛けました。
自由民主党 小渕優子 選対委員長
「正念場となる選挙戦がスタート致します。ふるさと島根を思う政治家の火をどうかこの島根1区から消さないでいただきたい。この10年後、20年後を担ってくれる候補者は錦織功政においてほかにはないです」
立憲民主党の公認候補・亀井亜紀子さんは、JR松江駅前で約400人を前に第一声をあげました。
亀井亜紀子 氏
「この島根県から声を上げて、この自民王国を崩すことによって皆さん真面目に日本の政治を変えましょう。全国で唯一、裏金問題の後に行われる与野党対決の選挙です。 ここで勝てば岸田政権に大打撃をくらわすことができて、日本の政治の方向性が変わります」
亀井さんは今回の補欠選挙を島根県民の声を国に届ける「非常に貴重な機会」だと強調。政権交代を実現し、人口減少問題など島根県が抱える課題に取り組んでいきたいと話しました。
また、党幹部も応援に駆け付け裏金問題など与党をさらに追及する考えを示しました。
立憲民主党 辻元清美 代表代行
「一部の人たちの方だけを向いた政治を変えたいと思う。その思いを託されたのが、今回の島根1区の戦いなんです。島根の皆さんの一票で岸田政権の処分、けじめ、しっかりつけようじゃないですか。亀井亜紀子と書いていただいて、どうぞ日本を一緒に変えて参りましょう」
保守王国島根のみならず、岸田政権の命運をも左右するとみられる注目の補欠選挙。今後も自民党、立憲民主党ともに政党の幹部らが島根入りする予定です。
衆議院島根1区補欠選挙の投開票は、4月28日に行われます。