【県議会】新年度当初予算案など審議する2月定例会…代表質問で新副知事人事案や茶産業復活など巡り論戦(静岡)
2025年度の予算案などを審議する、静岡県議会2月定例会は、25日から本格的な論戦が始まりました。自民党会派からは、新たな副知事人事案や茶産業の復活について質問があがりました。
25日の県議会では、最大会派である自民改革会議を代表して、坪内秀樹県議が代表質問を行いました。まずは、鈴木知事が初めて編成した、2025年度の当初予算案について説明を求められると…。
(鈴木知事)
「県民にとって、真に必要な施策を当初予算案に盛り込んだ。令和7年度は本県の未来を拓くために、スタートダッシュの年として参る覚悟であります。多くの日本一の静岡県の実現に向けて、県議会のみなさまと、しっかり連携し、全力で取り組んで参ります」
一方、注目される新たな副知事案については…。知事は、この議会で、元総務官僚の平木省氏と、県のOBで沼津市副市長の塚本秀綱氏の2人を起用する人事案を提出しています。ただ、平木氏の起用に関しては、知事は、2024年の県議会9月定例会に人事案を提出する方針でしたが、自民改革会議から反発を受けて断念した経緯があり、25日も、自民側は、これまでの経緯を含め苦言を呈しました。
(自民改革会議 坪内 秀樹 県議)
「県政のナンバー2である副知事の選任は最も重要な案件であるにも関わらず、検討中の案件について報道が先行することについては、情報管理の点からも決して好ましくないと指摘しておきます」
その上で、新しい副知事の選任の理由と、2人に何を期待しているのか問われると…。
(鈴木知事)
「新たな副知事は、県政の諸課題を、県内事情、特に東部地域に精通する人材、また、私が掲げる将来世代に対する責任を負う。最小の経費で最大の効果をあげる、人を生かすといった視点を持つ経営感覚に優れた人材が望ましいと考え、それぞれ塚本氏と平木氏を副知事候補とした」
また、知事は、「地方行財政に深い見識をもっている2人が最適だ」と説明しました。
そして、質問は、県内の荒茶生産量が、鹿児島県に初めて抜かれて、2位に転落したことについて…。
(自民改革会議 坪内 秀樹 県議)
「本県の茶産業は、風前の灯といった状況であります」「本県の茶産業の復活に向けて、県は令和7年度に、どのような取り組みを進めていくのか、その所見を伺います」
これに対し知事は、国際的なブランド戦略に精通した専門家を招いて、静岡茶のブランド戦略を見直すことや、県単独の補助制度を新設し、県内作付面積の約9割の「やぶきた」から、有機栽培に適性のある「つゆひかり」といった品種への植え替えを支援していく方針を示しました。
(鈴木知事)
「茶業関係者や市町を連携して、世界に通用する静岡茶ブランドや生産体制を確立し、世界市場へと展開することで、荒茶生産量1位を奪還し、静岡の茶産業の力強い復活を実現してまいります」