解散間近 山形県選挙区の立候補予定者 選挙戦に向け奔走 週末の動きを取材
石破茂総理大臣は9日、衆議院を解散する考えです。解散に伴う衆議院議員選挙は10月15日公示、27日投開票と異例の短期決戦となる中、山形県選挙区の立候補予定者たちは迫る選挙戦に向け奔走しています。週末の動きを中心に取材しました。
衆院選県1区は現在のところ、現職で自民党県連の会長を務める遠藤利明さん(74)、立憲民主党公認の元県議会議員・原田和広さん(51)、共産党県委員会の党県青年学生部員・三井寺修さん(44)が出馬を予定しています。
自民党の遠藤利明さん(74)は7日朝、山形市内で事務所開きに臨みました。“超短期決戦”の選挙戦を控える中、日本スポーツ協会会長などの公務の合間をぬってあわただしく準備に追われました。
遠藤利明さん「9期務めさせてもらっていろいろな仕事をさせてもらったが改めて最初の選挙戦、スタートした時の気持ちを思い出して“がむしゃら”にそんなキャッチフレーズで今回の選挙戦に臨みたい」
原田和広さん(51)は立憲民主党・国民民主党両県連、それに連合山形の2党1団体統一候補として選挙戦に臨みます。衆院選への挑戦は3回目になります。5日は山形市内で事務所開きを行い、打倒・現職へ意気込みを語りました。
原田和広さん「街頭演説をひたすら朝から晩まで繰り返す。おそらく向こうは身内を一か所に集めて票を固める作戦で来ると思うので対照的になるようにこちらはそういうことをせずに外に外に出て訴えていきたい」
共産党の三井寺修さん(44)は5日、山形市内を回って街頭演説や辻立ちを重ねました。選挙戦を前に党の政策を訴え支持拡大を図っていく考えです。
三井寺修さん「一番訴えたいことは憲法9条改正これを何としても止めなければならない。経験・力量不十分なところはあるが街頭でも声援をいただいてとても励みになっているこの数を増やして共産党の訴えを広めていきたい」
県2区です。6日までに立候補を表明したのは、自民党現職で農林水産副大臣の鈴木憲和さん(42)。国民民主党公認の元県議会議員・菊池大二郎さん(42)。共産党置賜地区委員長の岩本康嗣さん(59)です。
自民党の鈴木憲和さん(42)は6日夕方、米沢市内で地元の市議会議員の会合に来賓として出席し、参加者と意見交換しました。副大臣としての公務の傍ら、定期的に地元に戻り、陣営内での打ち合わせなど準備を進めています。
鈴木憲和さん「公示日まで日数もないので、みんなでしっかりやっていきたい。いつも私自身が取り組んでいること、また、これから日本の未来に対して地元に対して何が大切だと思っているか、この点をしっかり訴えていきたい」
国政選挙初挑戦となる国民民主党の菊池大二郎さん(42)は6日、大票田となる米沢市に選挙事務所を開設。選挙戦へ向け態勢づくりを進めました。地元の村山市にも事務所を設けるなど、各地に拠点を作り選挙に臨む考えです。
菊池大二郎さん「短期決戦だからこそ、頭で考えるより体を動かす、やるべきことはしっかり見えているので、二連ポスターをしっかり掲示しましょうとか、声掛けをしましょうとか、単純明快に選挙戦の原点に立ち返って皆さん一致結束できるのでは」
共産党の岩本康嗣さん(59)は6日、米沢市内の5か所で街頭演説を行い、党の政策などを訴えました。選挙戦略に関する会議を小まめに開き、短期決戦に備えています。今後、SNSでの発信にも力を入れていく考えです。
岩本康嗣さん「短期決戦だけにできるだけ多くの方に声を届けようとすれば、どうしても街頭演説、そして屋内の小まめな集会、そういうことになるが、SNSを活用しての宣伝もこれまで以上に力を入れていく必要があると思っている」
また、県2区をめぐっては7日午後、大石田町議会議員の二藤部冬馬さん(42)がれいわ新選組の公認として出馬することを党が開いた記者会見で表明しました。
二藤部冬真氏「様々取り組んできたが、行き着くところは財政の問題だった。地方自治体ではいま、壊滅的な少子化、人口減少が起きている“失われた30年”を取り戻す経済政策、東北にこそ積極財政、しっかり訴えていきたい」
県3区です。現時点で立候補を予定しているのは、自民党現職で前こども政策担当大臣の加藤鮎子さん(45)。立憲民主党県連代表で県議会議員の石黒覚さん(68)。共産党酒田地区委員長で元鶴岡市議会議員の山田守さん(62)の3人です。
自民党の加藤鮎子さん(45)は6日、地元・鶴岡市で行われた「荘内大祭」に来賓として参加しました。前の岸田政権で初めて大臣を経験するなどの実績を生かして4期目の当選を目指し出馬する予定です。裏金問題による自民党への逆風の中、自身の訴えを広げていきたい考えです。
加藤鮎子さん「自民党として言ってみれば厳しい環境下での選挙だと思っています。日ごろから話している皆さんには伝わっていることがメディアを通じて自民党をご覧になっている方には特になかなか私自身のところは伝わっていない部分がいっぱいあると思いますので幅広い方々にしっかり短期間で訴えが届くように精いっぱいご支援いただいている皆さん方と一緒に一丸となって訴えを広げていきたいと思っています」
立憲民主党の石黒覚さん(68)は5日、地元・酒田市で開かれた芋煮会に参加しました。石黒さんは今回、立憲民主・国民民主と連合山形の2党1団体の統一候補として9月28日に出馬を正式に表明。準備期間が短い中、“超短期決戦”に臨みます。
石黒覚さん「町議会議員、市議会議員、県議会議員と経験をさせていただいた中でこの地域これからどう未来につなげるのかということがもはや論じるまでもなく切羽詰まった危機的状況だということを確かめる選挙に。そして確かめたら何を一番に始めなきゃいけないかは見えてくると思うので回って一つずつ現場からすくい上げる選挙戦にしたいと思っています」
共産党が擁立する山田守さん(62)は5日、出身地の酒田市内の住宅地で街頭演説を行いました。街頭演説は6日も行い、選挙の公示を前に、精力的な動きを見せていました。
山田守さん「後援会や支持者の皆さんの小集会など中規模な集まりもあったんですけどもその中で日本共産党の政策を訴えてきました。それぞれの日本共産党のチラシ・ビラの全戸配布もありますしSNSですね。共産党のSNSを活用して政策を広く訴えていきたいと思います」
石破総理大臣は9日、衆議院を解散する方針で、衆議院議員選挙は15日に公示、27日に投開票の日程で行われる見通しです。