「ハンターが発砲できなくなる」北海道猟友会、一部の支部でクマ駆除要請拒否の方針検討 何が?
クマが出没した際に駆除にあたるハンター。そのハンターから「銃を発砲できなくなる」との声が上がっています。北海道猟友会は、一部の支部について、クマの駆除要請を拒否する方針を検討していることが分かりました。
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北海道内で今年も出没が相次ぐクマ。現在は主に猟友会のハンターが駆除にあたっていますが、北海道猟友会は、自治体や警察との連携がとれていない猟友会支部について、クマの駆除要請を拒否する方針を検討していることが分かりました。
今月6日の砂川市。北海道猟友会の堀江篤会長が、2018年にクマが駆除された場所の視察にあたっていました。この場所では、市の依頼を受けたハンターの池上治男さんが、クマを駆除するために発砲。しかし、周囲に人家があったことなどを理由に、銃の所持許可を取り消されていました。
池上さんは処分の撤回を求め、北海道を提訴。1審の札幌地裁は、池上さんの主張を認め、処分の取り消しを言い渡しました。
しかし先月の2審判決で札幌高裁は「周囲の建物に銃弾が到達する恐れがあった」などとして、1審判決を取り消していたのです。
池上さんは判決後の会見で…
北海道猟友会・砂川支部 池上治男さん
「ちょっと考えられない。一般のハンターが発砲することができなくなる」
北海道猟友会は、「危険なクマの駆除を行うハンターが、万が一の責任を負わされる」と高裁判決を問題視。再来週にも開催される三役会で協議した上で、自治体との連携がとれていない支部は、クマの駆除要請を受けないよう周知する予定です。
関係者によると、自治体と良好な関係を築いてクマ駆除に協力する支部もあるため、各支部の判断が尊重される見通しです。