文部科学省は、学力テストの実施要領に違反した自治体に対して、実質的な罰則を設ける方針であることがわかった。これに対し、静岡県の川勝知事は「罰則の根拠が薄弱」と批判した。

　学力テストの実施要領では、市町の教育委員会の同意があれば市町の状況や学校名の公表が可能としているが、今年、川勝知事は同意を得ずに国語Ａの平均点を上回った小学校の校長名と全ての市町の平均点を公表した。この問題で文科省は、来年から違反した自治体に実質的な罰則を設ける方針を明らかにした。

　これに対し川勝知事は、「罰則を科す根拠が薄弱。権力を傘に罰則を科すというのは、教育における地方創生をなんと心得るか」と述べた。

　文科省では、違反した自治体にはデータを提供しない、提供時期を遅らせるなど複数の案から罰則を検討している。こうした中で、川勝知事の発言また波紋をよぶことになるかもしれない。