女子中学生自殺「いじめ含む要因」 奈良
13年、奈良県橿原市で女子中学生が自殺した問題で、原因を調査していた第三者委員会は23日、「いじめを含む複合的な要因があった」との報告書を発表した。
第三者委員会は、2年間にわたるのべ100人以上の聞き取り調査などからまとめた調査報告書を23日、教育委員会に提出した。
13年3月、橿原市の当時中学1年生の女子生徒がマンションから飛び降りて自殺した問題を巡り、教育委員会は当初、「家庭での問題が原因で、いじめはなかった」とし、一方、遺族は「クラスや部活での暴力があった」と訴えていた。
第三者委員会は報告書で、同級生の証言などから「精神的な苦痛を与えるいじめ」を認定したほか、「家庭内の不満」や生徒自身が心身ともに疲弊していたことなどの「複合的な要因」による自殺だったと結論付けた。
女子生徒の母親「私たち遺族が最も驚いたことは、娘は学校で様々なサインを出していたということ。(学校は)娘のサインを隠して、いじめが原因ではないと言っていました。このような学校の対応を非常に残念に思います」
教育委員会は報告書を受け、「至らなかった点を改めて認識し、大きな責任を感じている」としている。