太平洋戦争で航空兵として育成された「予科練」戦没者の慰霊祭が茨城県で営まれた。

　２４日、陸上自衛隊土浦駐屯地で行われたのは、旧海軍の飛行予科練習生、通称「予科練」の４８回目の慰霊祭。「予科練」は、昭和の初めから太平洋戦争中にかけて、海軍の航空戦力を高めるために２０歳未満の少年たちを全国で募集し、パイロットとして育成したもの。大戦末期には「予科練」出身者の多くが特攻隊員となり、戦没者はあわせて１万９０００人近くにのぼる。

　元零戦搭乗員・大石治さん（８９）「特攻の部隊にまわされた人間が１番気の毒だね。私がここにいること自体が不思議なくらいだよね」

　慰霊式典には、零戦の元パイロットや遺族をはじめとする３５０人が参列し、白菊を手向け歌をささげるなどして追悼した。