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専門家“避難生活の長期化も”口永良部島

2015年5月30日 17:38
専門家“避難生活の長期化も”口永良部島

 爆発的噴火が観測された鹿児島・口永良部島の新岳について、専門家は、避難生活が長期化する可能性があるとの考えを示した。

 噴火から一夜明けた30日、口永良部島の上空は厚い雲に覆われていた。29日から続いていた一連の噴火は30日午前、止まったとみられる。29日に198回あった火山性の地震は、30日は午後3時までに4回しか観測されていない。ただ、火山活動が終息したわけではなく、引き続き29日の爆発と同じ規模の大きな噴火が起きる可能性があるという。

 30日午前、上空から島の状況を確認した火山の専門家は、避難生活が長期化する可能性があるとの考えを示した。

 京都大学防災研究所・井口正人教授「同等規模の噴火を想定せざるを得ない。例えば1年とか数年とか、いつ帰れるかについては、それくらいの時間スケールで考えないといけない。火山活動はそういうもの」

 現地には日本赤十字社の医師や看護師など6人が入り、30日朝から住民のケアにあたっている。また、政府調査団として派遣された内閣府の赤沢亮正副大臣も避難所を訪れ、住民から話を聞いた。

 赤澤副大臣「家畜対策、そして一番大事なのは、島民の皆さんの生活支援をきめ細かくやる。仮設住宅の必要性についても、責任を持って対応していきたい」

 30日午後からは東京で火山噴火予知連絡会が開かれ、今後の観測体制などについて話し合われている。

 現地では31日明け方にかけて、雷を伴った激しい雨が降る恐れがあり、口永良部島では土石流の発生が心配される。