「避難生活は長期化」見通しに住民らは…
鹿児島県口永良部島の新岳で起きた噴火で、火山噴火予知連絡会が30日、避難生活は長期化が予想されるとの見方を示したことを受け、避難から3日目を迎えた住民たちからは戸惑いの声も上がっている。避難所がある屋久島町から中継。
住民たちの避難生活は3日目に入った。島に帰れる見通しが立たないことに、住民たちからは戸惑いの声が聞かれている。29日に観測された口永良部島の新岳の爆発的噴火。火山噴火予知連絡会では、今回の爆発で放出されたマグマの量はごくわずかで、地下には依然、大量のマグマが残っているとして、今後も爆発力の大きい噴火が起きる恐れがあるとしている。
京都大学防災研究所・井口正人教授「1週間で帰るというのはありえない。年単位で帰れないことは最悪のケースとして考える必要がある」
避難の長期化が避けられない見通しとなったことについて、住民からは戸惑いの声が聞かれた。
「(Q:島に帰れないのは?)すごく歯がゆいです」「噴火警戒レベルが下がるのを期待しているが、なかなか下がらない」
そうした中、口永良部島の唯一の医師、久保利夫さん(78)は、住民たちが慣れない避難生活で体調を崩さないよう、避難所の巡回診療を始めている。
久保医師「心のケアというのを一番大事にしています。今から行って一人一人、みんなの訴えを聞いていく」
屋久島町は避難生活の長期化を見越し、公営住宅への入居や民宿の借り上げなど、住民がどのような生活を望むか聞き取りなどを始めることにしている。