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東京都 認証店での飲食「8人以内」に緩和 接触増えれば連休明け「一日1万人を超え」の予測も…

2022年4月22日 1:56
東京都 認証店での飲食「8人以内」に緩和 接触増えれば連休明け「一日1万人を超え」の予測も…

東京都は24日までとしていた『リバウンド警戒期間』を5月22日まで延長することを明らかにしました。一方で、認証を受けた飲食店の利用人数を1グループ4人以内から、8人以内に緩和することを決定。街では様々な声が聞かれました。

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21日夜、東京・渋谷では、雨の影響か、いつもより人通りは少なく感じられました。ただ、飲食店の店内をのぞいてみると、かなりの数のお客でにぎわっていました。雨の中、テラス席で飲んでいる人の姿も。

ゴールデンウイークを先取りするカップルもいました。

大阪からきたカップル(21)
「大阪から(来ました)。きょうはディズニー(リゾート)に行って、あす、東京観光します。平日のすいている、この時期の方が良いかなと」

2人はゴールデンウイークの密を避け、東京旅行を楽しんでいました。ただ、渋谷のスクランブル交差点の人の量に、2人は「めちゃめちゃ多い」と話していました。

東京都のモニタリング会議によると、繁華街での深夜帯の人出が「まん延防止等重点措置」が解除された1か月前の水準と比べて、1.5倍近くに増えているということです。

人の動きがより活発になるこれからのゴールデンウイークを前に、東京都の小池百合子知事は21日午後6時すぎの会見で、「(4月24日までの)『リバウンド警戒期間』、これを5月22日まで延長することといたしました」と述べました。

一方、小池知事は「1テーブル8人まで利用可能といたします」と述べ、飲食店の利用人数を緩和すると明らかにしました。

東京都では21日時点で、認証店での飲食については「1グループ4人以内・2時間以内」とするよう協力を求めていました。来週25日からは「8人以内」に緩和することになりました。さらに、全員の陰性が確認できれば、それ以上の人数や時間も認めます。

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皆で囲んで食べる「すき焼き」が売りの東京・江東区の創作和食店「なごみ庵 武者武者」を取材しました。

――現状の席の区切り方は?

店長
「2名、2名、これで4名(の席)ですね」

――これが4人から8人に緩和されると? 

店長
「これが全部、(床の)板が外れるので…」

床の板を外して掘りごたつを作り、新しいテーブルを設置しました。感染対策で、アクリル板もしっかりと置きました。

――テーブルをこの形にして、8人が入れるとなると?

店長
「本当に助かります。売り上げが、今までの1割から2割、変わりますからね」

予約が増えてきている中で21日、さらに“うれしい知らせ”があったということです。

店長
「都の発表があってから、(来店を)正式に決めようと、来週月曜日の15人の(団体の)お客様が入ってきた」

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人数制限の緩和について、街の人に聞きました。

大学生(23)
「8人で行けるとなれば、日常が少し戻るような気がします」

会社員(22)
「8人までいってしまったらね」
「もうほぼ…意味ないな」
「一緒かな」

中には――

大学生(21)
「前から8人以上で飲む機会多かったので」

大学生(22)
「正直、(人数制限を)はじめて知りました。あんまり意識してない」

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21日、東京都で新たに6713人の新型コロナウイルス感染者が確認されました。10日連続で前の週の同じ曜日の人数を下回りました。

21日午後の都のモニタリング会議で、国立国際医療研究センターの大曲貴夫医師は「感染の再拡大の危険性が高い。新規の感染者数が十分に下がりきらないまま増加に転じることに、引き続き警戒が必要」と指摘しました。また、感染状況は、4段階中最も深刻なレベルを維持しました。

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東京ビジネスクリニックの発熱外来では、感染のピークを越えても、待合室の前には今も行列ができていました。毎日100人以上の受診があり、4割ほどが陽性だということです。

東京ビジネスクリニック 内藤祥医師 
「(第6波がはじまった)お正月から祝日も含めて、診療のお休みを1日もしていませんので、毎日、全力疾走を続けている状況です」

新型コロナ収束の兆しが見えない中、医師はさらなる不安を明かしました。

内藤祥医師 
「ゴールデンウイークは平常時の2倍ほど例年、受診がありますので、それに必要な人手が3倍4倍になる。私たちもゴールデンウイークが1つの山場だと思っていまして…」

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コロナと共に迎える3度目のゴールデンウイーク。街の人に聞きました。

会社員(22)
「大阪のお友達と遊びに行く」

大学生(23)
「(コロナ禍で)ちょっと行きづらさが残っています、まだ、なんか」

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今後の東京都の感染者数はどうなるのでしょうか。人工知能(AI)による最新の予測が明らかになりました。

名古屋工業大学・平田晃正教授の試算によると、人出が現在と同じ程度であれば、感染者数は横ばいとしています。一方、今よりも人出が増え、会食の制限緩和などで人との接触機会が増加すると、連休明けの来月12日には「一日1万人を超える」としています。

さらに、感染力が強い「XE系統」が広がると、感染者増加の波がこれよりも大きくなり、第7波となる可能性もあると予測しています。

(4月21日放送『news zero』より)