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キリン、シマウマ…急死相次ぎ動物園に影響

2015年8月31日 19:36
キリン、シマウマ…急死相次ぎ動物園に影響

 北海道札幌市の円山動物園で30日、メスのキリンが死んでいるのが見つかった。円山動物園では動物の急死が相次いでいて、この秋オープン予定の新しい施設についても再検討することとしている。

 円山動物園に設けられた献花台には31日、朝から花を手向けたり、手を合わせたりする人の姿が相次いだ。

 死んだのはマサイキリンのメスで11歳のナナコ。ナナコは30日、屋内の施設で死んでいるのを飼育員によって発見された。死因は、胃の内容物が肺の気管支に入る、誤嚥(ごえん)による窒息死とみられている。前日の夜、飼育員が見たときには大きな異常は見られなかったという。

 円山動物園では先月、マレーグマのウッチーが同居訓練中にかまれるなどして死なせる事故を起こしたため、飼育体制の改善計画書を市に提出した。

 また先週、グラントシマウマの飛馬が引っ越し中に移動のストレスで死ぬ事故も発生している。10月にオープン予定だったアフリカゾーンもスケジュールを一旦白紙にして検討し直すという。来月に予定していたキリンやカバなどの引っ越しも当面凍結し、移動方法の再検証に優先的に取り組む方針。田中俊成園長は「部分的にオープンするような方向で計画を立てようと考えている」と話している。

 いまのところ、すべての動物を予定通り10月までに引っ越すことはできないとしていて、相次ぐ動物の死は動物園の運営自体に大きく影響を及ぼしている。