箱根山 噴火警戒レベル3から2に引き下げ
11日午後2時0分、気象庁は神奈川と静岡県境にある箱根山の火口周辺警報を発表した。
神奈川県の箱根町では火口周辺で警戒が必要。
気象庁の発表内容は以下のとおり。
[見出し]
<箱根山に火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)を発表>
大涌谷周辺(箱根山)に影響を及ぼす噴火の可能性
<噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引下げ>
[防災上の警戒事項]
大涌谷周辺の想定火口域では小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
風下側では火山灰や風に流されて降る小さな噴石や火山ガスに注意してください。
地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
※今回の「火口周辺警報」の対象となる火口は「大涌谷周辺」です。
[火山の活動状況等]
箱根山では、6月29日から30日の間、および7月1日にごく小規模な噴火が発生しましたが、それ以降、噴火は発生していません。火山性地震は7月以降減少しており、少ない状態で経過しています。また、火山性微動は、6月29日以降は観測されていません。
GNSSによる地殻変動の観測では、9月10日の解析結果により、4月から見られていた基線の伸びは、8月下旬頃から停滞し、山体膨張は停止したものと考えられます。
以上のことから、箱根山の火山活動は低下しており、今後、大涌谷周辺の想定火口域を超えて影響を及ぼす噴火の可能性は低くなっていると考えられます。
一方、地震活動は低下したものの4月下旬の活動活発化以前の状態に戻っていないこと、活発な噴気活動が継続していることから、大涌谷周辺の想定火口域では小規模な噴火が発生する可能性があります。
**(参考:噴火警戒レベルの説明)**
【レベル5(避難)】:危険な居住地域からの避難等が必要。
【レベル4(避難準備)】:警戒が必要な居住地域での避難の準備、災害時
要援護者の避難等が必要。
【レベル3(入山規制)】:登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制
等。状況に応じて災害時要援護者の避難準備等。
【レベル2(火口周辺規制)】:火口周辺への立入規制等。
【レベル1(平常)】:状況に応じて火口内への立入規制等。
(注:避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる)
なお、(平常)のキーワードについては、平成27年5月18日から(活
火山であることに留意)に変更しました。システム改修により情報文に反映
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