シリア旅券返納命令不服訴訟 国側争う姿勢
過激派組織「イスラム国」などを取材するためシリアへの渡航を計画し、パスポートの返納を命じられたフリーカメラマンの男性が処分の取り消しを求めた裁判が、14日から始まり、国側は争う姿勢を示した。
この裁判は、今年2月、過激派組織「イスラム国」などを取材するためシリアに渡航しようとしたフリーカメラマン・杉本祐一さんに出されたパスポート返納命令をめぐって争われているもの。
杉本さんは、「海外渡航の自由や取材の自由を侵害され憲法違反だ」などとして、パスポート返納命令の取り消しを求めている。
14日に開かれた第一回口頭弁論で、パスポート返納を命じた国側は、「シリア情勢等に照らせば生命・身体に危険が及ぶおそれが高く、渡航を中止させる必要性が強く認められた」として、杉本さんの訴えを退けるように求めた。