激しい衝突の中…辺野古埋め立て工事に着手
沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設問題で、政府は29日朝、名護市辺野古の海の埋め立てに向けた陸上工事に着手した。現場では、抗議する市民と機動隊との間で激しい衝突が起きている。
名護市辺野古のアメリカ軍「キャンプ・シュワブ」のゲート前では、午前7時ごろから、工事車両の進入を阻止しようとする市民が道路に座り込み、排除しようとする機動隊との間で、激しいもみ合いになった。うち数人が警察に身柄を確保されている。
政府は午前8時から、キャンプ・シュワブ陸上部で埋め立てのための護岸工事に必要な作業ヤードを整備する工事を始めた。一方、中断していた海上でのボーリング調査の再開に向けた作業も始めている。
「(工事再開は)強権極まるということで大変残念に思うが、これからしっかりと対峙(たいじ)していきたいと思っています」-沖縄県の翁長知事は29日朝、このように述べ、強く反発した。沖縄県には、国土交通相から海の埋め立てを改めて承認するよう「勧告」する文書が届く見込みだが、知事はこれに従わない方針で、国との対立はいっそう激しさを増している。