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杭データ流用 国交省が安全確認方法を決定

2015年12月9日 2:53

 杭(くい)打ち工事のデータ流用問題で、国土交通省の対策委員会は8日、新たに打ち込んだ杭を固めるためのセメントミルクの量にデータ流用があった物件について、安全性の確認方法を決定した。

 建物に傾きがないことをチェックした上で、写真や台帳などの記録から設計通りの量のセメントが使われたと確認できるか、もしくは、杭工事全体のために入荷したセメントの総量が設計上必要とされる総量を上回っていることが確認できれば、安全と判断するという。

 また、先月までに旭化成建材を含む7社で杭打ちのデータ流用が発覚したが、建物の傾きは横浜市のマンション以外では確認されていない。このため、深尾委員長は会見で、「データ流用は施工不良と結びつくものではない」とする一方、「業界ではデータをきちんと管理せず、提出することが形式化していた。データ確認を軽視する風潮だった」と厳しく指摘した。