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川崎市の男子高校生 ジカ熱の感染を確認

2016年2月25日 23:46
川崎市の男子高校生 ジカ熱の感染を確認

 厚生労働省などによると、旅行でブラジルに滞在していた神奈川・川崎市に住む男子高校生が、ジカ熱に感染していることが確認された。中南米で大流行が始まって以降、国内で感染者が確認されたのは初めて。

 厚労省や川崎市によると、感染が確認されたのは、ブラジルに今月9日から20日まで家族と旅行で滞在していた川崎市内に住む男子高校生。

 男子高校生は、帰国前の20日に38℃弱の熱が出て、帰国した22日に発疹が出たため24日、医療機関を受診したという。ジカ熱の感染が疑われたため、男子高校生の尿を川崎市の地方衛生研究所と東京・新宿区の国立感染症研究所で分析した結果、25日、ジカウイルスが検出され、ジカ熱に感染していることが確認されたという。

 男子高校生は現在、自宅で療養中で、発疹は残っているものの、熱は24日、下がったという。男子高校生は「ブラジルで蚊にさされたかわからない」と話しているということだが、ジカ熱の潜伏期間は2日から12日間とされていて、厚労省などはブラジルで感染したとみている。ただ、一緒にブラジルに旅行していた家族には、今のところ症状は出ていないという。

 これまで、国内でのジカ熱の患者は、2013年に2人、2014年に1人の計3人が確認されているが、去年、中南米で大流行が始まって以降、確認されたのは初めて。

 ジカ熱はジカウイルスを持つ蚊に刺されると感染し、発熱や発疹、結膜炎など症状は軽いとされていて、感染しても8割は自覚症状がないといわれている。ただ、妊婦が感染した場合には、頭が小さい「小頭症」の赤ちゃんが生まれるケースとの関連も指摘されていて、また性交渉による感染も指摘されているが、男子高校性は、帰国後は性交渉はしていないという。

 厚労省は、「現在、国内では蚊が活動する時期ではないので、国内での感染が拡大するリスクは極めて低い。ジカ熱は一般的に軽症で、重症化するリスクは極めて低い」として、冷静な対応を呼び掛けている。

 また、「中南米など流行地域に行く場合は長袖を着て、虫除けスプレーなどを使用したほうが良い。性交渉での感染リスクも指摘されることから、流行地域から帰国した男性でパートナーが妊娠している場合は、症状の有無にかかわらず性行為の際にはコンドームの使用を」と呼び掛けている。

 一方、全国の医師に対しては、患者が診療に訪れた際に、高熱は出なくても、発疹で発見できることもあるので注意喚起したいと話している。

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