M3.5超 中越地震に次ぐ、観測史上2位
熊本県と大分県では強い余震が続いている。被災地では17日にかけて激しい雨が降るおそれがあり、気象庁は、さらなる土砂災害などに厳重な警戒を呼びかけている。
16日午前1時25分ごろの地震で震度6強を観測したのは、南阿蘇村と熊本市中央区や東区、菊池市、宇土市など、震度6弱を観測したのは、熊本市南区や北区、八代市、阿蘇市など。
気象庁は、この午前1時25分ごろの地震が、一連の地震の『本震』との見方を示した。今回『本震』とされた地震は、マグニチュードが7.3と推定されていて、1995年の阪神淡路大震災と同じ規模。
熊本県内では、16日未明に本震が起きて以降、震度6強の地震が1回、震度6弱の地震が2回観測されている。さらに午前7時11分ごろには、大分県由布市で震度5弱を観測した。
気象庁は、「地震活動は北東方向に領域が拡大し、非常に活発化している」として、熊本県だけでなく大分県にも余震への厳重な注意を呼びかけている。
また、16日午後9時現在、一連の地震活動が始まって以降、体に感じる地震は329回観測されている。このうちマグニチュード3.5以上の地震は、午後1時半現在、137回で、内陸及び沿岸で発生した地震では、2004年の新潟県中越地震に次ぐ、観測史上2位となっている。
また、現地では16日夜から17日にかけて、激しい雨が降るおそれがある。気象庁は、強い揺れを観測した地域では、「地盤が弱まっている可能性が高い」として、土砂災害や家屋の倒壊などに、厳重に警戒するよう呼びかけている。