海浜病院8人死亡 調査委、報告書まとめる
千葉市の市立病院で去年、3か月のうちに心臓や血管の手術を受けた患者8人が死亡した問題で、外部の調査委員会は「明らかな医療ミスはなかったが、手術のリスク評価などに問題があった」とする報告書をまとめた。
この問題は、千葉市立海浜病院で去年4月から6月までの間、心臓血管外科で手術を受けた50代から80代の患者8人が相次いで死亡したもの。病院では去年7月以降、この外科での手術をすべて中止している。
外部の専門家からなる調査委員会は27日、調査報告書を公表し、いずれの手術についても「明らかな医療ミスと思われるものはなかった」と結論づけた。一方で、死亡率の高い手術のリスクが著しく低く評価され、その結果に基づいて患者に手術を勧める症例もあったと指摘した。ほかにも、高い難度の手術や緊急性の高い手術が相次ぐなかで人員が足りていなかったなどと指摘している。
病院側は「報告書を重く受け止め改善に努める」とし、今後改めて第三者による検証委員会を設置する方針。