インターネット上で話題となった言葉を毎回一つ取り上げ、日テレＮＥＷＳ２４・デジタル編集チームが取材する「Ｈｏｔ　Ｗｏｒｄ」。２９日は「ズージーンズ」。

　「ズージーンズ」とは、動物園の動物が作った「ダメージジーンズ」のことです。動物たちが遊具にデニム生地を巻き、遊んでもらうことで生まれたダメージ生地からジーンズを作ります。動物たちがつけた人工的な傷ではないジーンズを身につけて、楽しむことができます。

　２５日と２６日の両日、宮城県仙台市の「八木山動物公園」で、「ズージーンズ」の製作イベントが行われました。デニム生地が巻かれた遊具で遊ぶライオンがかんだりひっかいたりすることによって、デニム生地がダメージ加工されました。

　ライオンがダメージ加工するという斬新なアイデアが話題となり、ネット上では

　「企画として面白い！」
　「ダメージがすごい！」
　「仕事したライオンにぜひ、ご褒美を！」

　といった声がありました。

　今回のイベントは、動物園側ともきちんと打ち合わせをした上で行われています。デニムの生地の色染めには天然の成分が使われているので、ライオンがかんでも安全性に問題はないそうです。

　このデニム生地を使い、これからジーンズとして製品化されていきます。値段は「９万８０００円（税別）」で、収益は全て八木山動物公園に寄付するそうです。

　「ズージーンズ」のイベントは、２０１４年に茨城県の動物園で行われたのが最初で、今回は２回目だそうです。１回目のズージーンズはチャリティー商品として販売され、オークションサイトで１本１５万円ほどで落札されたそうです。

　今回の、この取り組みのポイントは２つあります。

　「産学連携」「地域活性」

　これは雑貨など販売する「ロフト仙台店」、東北学院大学、八木山動物公園の共同プロジェクトで、東北学院大学の学生は１０人ほどが参加し、デニム生地を巻き付けた遊具を作ったり、週末のイベントを手伝ったりしたそうです。

　飼育された動物が高齢化するなど、動物園を取り巻く環境が悪化する中、仙台の地域活性化のためにと、このズージーンズのプロジェクトが始まりました。

　ズージーンズは、ロフトのネットストアで８月１日から販売される予定です。いまのところ、ライオンが傷つけた生地から１０本のジーンズが作られる予定ですが、ライオンがつけた傷の具合によっては本数が変わる可能性もあるそうです。