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ついに国内配信・ポケモンGO 便乗商法も

2016年7月22日 19:52
ついに国内配信・ポケモンGO 便乗商法も

 インターネットを中心に話題となった出来事の中から「もっと」知りたいニュースを取り上げる「news every.」鈴江奈々キャスターの「MOTTO」。

 ついに日本でも配信された「ポケモンGO」。東京や鹿児島、そして奈良など、配信されてから全国各地でゲームに夢中になる人が続出しているが、トラブルへの心配の声も聞かれている。そんな中、国内外では思わぬ影響もでていた。


■波及効果に期待大

 22日、都内の家電量販店では「ポケモンGO」の配信で“在庫を増やした商品”があるという。取材した店舗では、持ち運びできるバッテリーの在庫を大幅に拡充。スマホが手から落ちないホルダーなどの関連商品の売り上げアップも期待しているという。

 都内のおもちゃ店でも、ずらりとポケモングッズが並んでいた。子どもを中心に外国人観光客にも人気があるというポケモン。販売員も「ポケモンGO」の波及効果に期待を寄せている。この店のストアマネジャーはこう話す。

 「ポケモンを今まで知らなかった人たちにも人気が出ることを期待しています」

 さらに、「グッズの売り上げが伸びると予想しているか?」との質問には――

 「それは断然伸びると思います」


■「ポケモン探し」が社会現象に

 実際に街を歩きながらキャラクターを探し、獲得していく「ポケモンGO」。スマホを片手にポケモンを探す人たちは世界中に広がり、社会現象となっている。

 まだ配信されていない中国では、「やってみたい。みんな言ってるよ」「早くアクセスできるようになってほしい」という声があがった。


■すでに「パクリ」も?

 去年、発売が発表された「ポケモンGO」だが、早くも“パクリ疑惑”が浮上している。「pokemon go」とアプリ検索すると、「城市精霊GO」というゲームが最初に出てきた。

 アプリのアイコンはどことなくポケモンのキャラクター「ピカチュウ」に似ている。この「城市精霊GO」は「町のモンスターGO」という意味で、「ポケモンGO」と似ている。

 実際にやってみると、出てきたのは平面の地図。地図上のモンスターを捕まえていくという「ポケモンGO」に似たゲームだが、実写と融合するようなシステムではないようだ。

 ネット上には「パクリゲームだ」と中傷するような書き込みもあった。しかし、21日にアプリを見てみると、20日まであった「GO」の文字がゲーム名から消えていた。その理由を会社に聞いてみると、「ポケモンGO」の偽物と疑われる恐れがあることが原因のようだ。

 中国の新聞では、配信前から「ポケモンGO」を特集している。中国のゲーム業界は偽物ではなく、「ポケモンGO」のような革新的な技術開発に力を入れるべきと書かれてあった。


■「便乗ビジネス」も出現

 一方、利用者が6500万人を突破したというアメリカでは、「ポケモンGO」に便乗したビジネスが登場した。ニューヨークで人気のドーナツ店で、いま注目を集めているのが、ポケモンを捕まえるモンスターボールにそっくりのドーナツだ。中には桃とイチゴのクリームが入っている。

 店員に話を聞くと「ポケモンのドーナツを始めてから20%も集客が増えました。大ヒットです」と笑顔で答えてくれた。この店は、ボールなどアイテムを獲得できる場所の「ポケストップ」にもなっていて、客足を伸ばそうと関連した商品を販売したということだ。


■物件情報に「ジム」

 さらに、意外なところにも影響があった。向かったのは不動産会社。物件情報に書かれているのは「ジム」と呼ばれるポケモン同士を戦わせる場所だ。物件のそばに「ジム」や「ポケストップ」があるなどをPRしたところ、売り上げが伸びたということだ。不動産会社の代表によると――

 「物件がポケモンの『ジム』から近いか、みんな知りたがります。1週間でアクセス数は37%アップしています」

 「ポケモンGO」の情報を見て実際にアパートを借りた人はこう話す。

 「私たちはプレーヤーと対戦できる『ジム』の近くに引っ越したかった。ポケモンのレベルが2倍になったよ。すごいでしょ?」

 「ポケモンGO」をめぐる便乗ビジネス。日本でも今後、影響が出てきそうだ。


■サービスの広がり

 30か国以上で配信されている「ポケモンGO」。アメリカではサービス開始からわずか2週間あまりで、ポケモンを捕まえるために自分の代わりに歩いてくれる「ポケウオーク」という代行サービスも登場している。これからサービス開始のようだが、ホームページには2キロで10ドル、日本円で約1000円の設定となっている。

 さらに、事前に登録した人のプロフィールやスケジュールに合わせた出会いの場が作られ、一緒に「ポケモンGO」で遊ぶ「ポケデート」という出会い系サービスも。18歳未満は禁止となっている。


■“夢中になりすぎ”に注意

 ポケモンのおかげで人が多く歩くようになったり、コミュニケーションが増えたりするのはいいことだ。日本にとってはビジネスチャンスもたくさんあるかもしれない。しかし、夢中になりすぎて不法侵入や、事故を起こしてしまうことが懸念される。「悪いモンスターの罠」にかからないようにしたい。