去年、千葉県警が全国で初めて裁判所から令状を取り、捜査対象者にＧＰＳ端末を取り付け、捜査を行っていたことがわかった。

　捜査関係者によると、去年、千葉県警は組織的な自動車窃盗事件の捜査で、裁判所の令状を取り捜査対象者の車にＧＰＳ端末を取り付けたという。

　ＧＰＳを使用した捜査について警察庁では、「他の方法による追跡が困難」で、「早期の摘発が求められる」などの場合に限定し、任意の捜査で利用できるとしているが、今回、千葉県警は捜査に支障がなくなった段階で本人にＧＰＳを使用したことを伝えることや、ＧＰＳを取り付ける際、私有地に無断で立ち入らないなどを条件に令状を取ったという。令状を取ってのＧＰＳの使用は全国で初めて。

　令状なしのＧＰＳ捜査を巡っては、全国の裁判所で違法性が争われ、判断がわかれている。

　最高裁判所は、大阪などで起きた窃盗事件に関し、現在１５人の裁判官全員による大法廷で審理を進めており、判断に注目が集まる。