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長崎の繁華街で大規模冠水 雨降らず…なぜ

2019年3月22日 19:02
長崎の繁華街で大規模冠水 雨降らず…なぜ

飲食店がならぶ夜の繁華街で大規模な冠水被害が発生。道路には水があふれ、店内にも流れ込んだ。大きな被害は出なかったが、このとき雨は降っていなかった。なぜ街は水びたしになってしまったのだろうか。

目の前であふれかえった水に、立ち尽くすしかない住民たち。さらには、すぐ近くの道路でも水があふれかえり、ゴミ袋が流される異様な光景が町の至るところで見られた。

ネオンがかがやく夜の長崎市の繁華街で21日夜、大規模な冠水が発生した。消防が出動するなどし騒然とする夜の街。目の前の道路が冠水した飲食店では…。

「(Qお店に入ってるんですか、水)はい」「停電」

停電が発生し、さらに混乱を招く状況に。真っ暗な店の中を見せてもらうと…。水がたまったままの店内ではものが散乱。

「(Qどのくらい水位が上がってきた?)膝のここまで」「本当ですね。ジーパンが」「(Qお店の中まで入ってきた)バーッと」

別の飲食店では、水をかき出す作業に追われていた。

従業員「(Qどの辺まで水が入ってきた)ここまで入ってきました」「(Qけっこう大変でしたよね)大変でした」

飲食店の営業に打撃を与えたこの大規模冠水。JRも一時運休となるなど大きな影響が出た。冠水が発生した当時の状況について住民らは…。

住民「(Q水が上がってきたのは何時)(午後)8時半くらい」「多分5分くらいで、いきなりだよね」

数分の間で水が一気に押し寄せてきたという。

住民「やばいな雨かって思ったら、雨じゃない。何でここに(水が)あるのって」

実は21日夜、長崎市ではまとまった雨は観測されていなかった。それにもかかわらず、なぜここまで大規模な冠水が起きたのだろうか。

長崎地方気象台によると、長崎港で満潮を迎えた同時刻に気圧の変化などの影響で潮位が上下する「あびき」と呼ばれる現象が発生。最大1メートルほど海面が上昇し、海水があふれ出したとしている。

「あびき」は春のこの時期に多い傾向があり、気象台は今後も同様の現象が起きる恐れがあるとして、注意を呼びかけている。

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