新たな“少子化対策” 都内の0~18歳に月5000円程度“給付”へ
少子化を打開する一手となるのでしょうか。東京都の小池知事は4日、0歳から18歳までの子どもに月5000円程度の給付を行う方針を示しました。街では歓迎の声が聞かれた一方で、金額について厳しい意見も聞かれました。
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4日午後、東京都内の公園で、“子育てにかかるお金”について聞いてみました。
1歳と5か月の子どもの母親
「おむつとミルク代合わせて、1万5000円くらいかかります」
1歳の子どもがいる母親
「おむつとご飯とでやっぱりかかりますよね、思ったより。知らない間にかかるお金が多いかな」
6歳の子どもがいる夫婦
「成長と共に服とかも小さくなってくるし、靴とか…。基本的なものにお金がかかる。全体的に物価が高くなって、生活もちょっとずつ、しんどくなっている部分があるので」
物価が上がる中、懐事情は苦しくなっていました。
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こうした中で4日、小池都知事が明かしたのは、“新たな少子化対策”です。
小池都知事
「現状はもはや、一刻の猶予も許されない。0歳から18歳の子どもに対しまして、月5000円程度を念頭に育ちを切れ目なくサポートする給付を行う」
都内の0歳から18歳までの子どもを対象に、月5000円程度の給付を検討しているというのです。子育て支援の給付といえば、中学生以下の子どもを育てる家庭への「児童手当」がありますが、去年10月から親の所得が上限を超える家庭への支給が廃止になりました。関係者によると、都が検討している給付は、所得制限を設けない方針だといいます。
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この新たな給付案について、子育て経験者からは歓迎の声が聞かれました。
4歳の子どもの母親
「18歳まで本当に継続するなら、うれしい」
60代
「給与がまだまだ上がらない状況なので、そういう制度、いいと思います」
一方で、金額については厳しい意見もありました。
70代
「足りないくらいかもしれない。収入によっては、足りないところあると思う」
70代
「5000円を配ったからって、(少子化が)解決するとは思えないですね」
都は来年度からの開始を目指して、検討を進めるということです。
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日本の年間出生数は80万人を下回る見通しで、深刻な少子化問題に直面しています。
岸田首相も、“子どもファースト”の経済社会をつくるとしています。
岸田首相(4日)
「少子化の問題はこれ以上放置できない、待ったなしの課題です。異次元の少子化対策に挑戦し、若い世代から、ようやく政府が本気になったと思っていただける構造を実現すべく、大胆に検討を進めてもらいます」