ウェブニュース 中身しっかり読む4割以下
世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「ウェブニュース 中身をしっかり読む4割以下」。ウェブメディア「チャリツモ」を運営する船川諒氏に聞いた。
スマートフォンの市場調査などを行うMMD研究所の調査によると「ウェブやアプリでニュースを読む」とした人のうち「中身の文章をしっかり読んでいる」と回答したのは33.7%にとどまった。
一方で、59.5%の人は「タイトルを読んで、中身の文章はざっくり読んでいる」と回答。6.8%は「ほとんどタイトルしか読んでいない」という回答だった。
「ネットでニュースを見ること」について、こんな意見が見られた。
「ネットニュースは速報として見ている」
「どこがソースなのか、しっかり見極めないと」
「ディープフェイク動画は大問題」
――この話題について船川さんにフリップを書いていただきました。
「裏切られ感」です。
私もタイトルしか読まない方なのでよくわかります。何でそうなるかというと、タイトルで興味を持ってクリックをして記事を読もうと思ったとき「この記事は有料記事です」のように、2~3行の概要だけでその先は有料になってしまうというようなものがあります。それならば出すなよという感じなんですよね。クリックした先にまともな情報量がないのに、タイトルであおるような記事になってしまっているのが問題だと思います。
さらに、速報として見ているという人がたくさんいると思うのですが、速報として流れていくニュースばかりなので、その問題を最初から追っていないと、途中から見てもわからないというニュースがあまりにも多すぎますよね。
――いま、選挙中ですが選挙にも問題意識を持たれているとお聞きしたのですが。
選挙に関しては、全く情報が載ってこないと感じています。放送とか新聞に載ってこないので、私たちは「街頭演説動画まる見えマップ」というそのままのタイトルなんですが、演説動画をユーザーさんが全国からアップをしてグーグルマップの中でマッピングをしていくものです。
――モニターに映っているこちらは2017年の衆議院選挙のものですか。
そうです。テレビとか新聞とかネットのニュースなどでは補足できないような問題も、自分たちで集めて、自分たちでシェアしようというプロジェクトです。
――そうなりますと、伝え方も考えていかないといけませんね。
クリエーティブにちゃんと伝えていくということをやっています。
■船川諒氏プロフィル
船川さんは様々な社会問題をわかりやすく伝えるウェブメディア「チャリツモ」を運営している。統一地方選や国政選挙など全国規模の選挙が行われる時には、各地で行われている街頭演説動画を集めてマッピングする特設サイトを開設。自分が暮らす地域の候補者の掲げる政策を効率的に知ることができる仕組みを提供しています。2018年には、様々な社会問題を数字とイラストでわかりやすく楽しく学べる「社会問題見えるカルタ」も開発。社会問題をクリエーターがだれにでも、わかりやすく楽しく伝えるをモットーに発信を続けている。
【the SOCIAL opinionsより】