コロナで死亡の子ども、多くがワクチン未接種
新型コロナウイルスの感染状況を分析する厚生労働省の専門家会議で、今年1月以降に死亡した20歳未満の感染者の調査結果が報告され、多くの人がワクチンを接種していなかったことなどが分かりました。
専門家会議で報告された調査によりますと、今年1月から先月までに発症し、その後に亡くなった20歳未満の新型コロナウイルス感染者41人のうち、国立感染症研究所が医療機関への聞き取りなどを行った29人について分析しました。
その結果、5歳未満が14人、5歳以上が15人で、発症から死亡までの日数の中央値は4日でした。
ワクチン接種の対象となる5歳以上は15人いて、このうち接種していない子どもが13人、2回接種したものの3か月以上経過していた子どもが2人でした。
また、29人全体のうち「基礎疾患がなし」が15人で、この15人の死亡に至る経緯では、最も多かったのが「中枢神経系の異常」で5人、ついで「循環器系の異常」が4人などとなっていて、「呼吸器系の異常」はありませんでした。
専門家は、「小児では、けいれんや意識障害などの神経症状や、嘔吐(おうと)など、呼吸器症状以外の全身の症状にも注意を払う必要がある」などと指摘しています。