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首里城“出火元”正殿にスプリンクラーなし

2019年11月1日 5:41
首里城“出火元”正殿にスプリンクラーなし

10月31日に沖縄県の世界文化遺産・首里城で正殿などが全焼した火事で、出火元とみられる正殿内にはスプリンクラーが設置されていなかったことがわかった。

この火事は10月31日午前2時半すぎ、首里城の正殿付近から出火し、正殿、北殿、南殿、書院など7か所、あわせて約4800平方メートルに延焼したもの。

消防によると、正殿内には消火用のスプリンクラーが設置されていなかったという。正殿は木造で、建物外への延焼を防ぐための「ドレンチャー」と呼ばれる放水装置などは設置されていたものの、建物内部で火事の拡大を防ぐスプリンクラーの設置は消防法上、義務づけられていなかったという。

全焼した正殿の外の中庭では、27日から開催されている「首里城祭」の機材設営が31日午前1時半頃まで行われていて、その後、警備員が正殿に鍵をかけたという。

その約1時間後、警備員が正殿の中から煙が出ているのを確認し、消火器で消そうと試みたが、すでに火の勢いが強かったという。

消防と警察は11月1日も現場検証を行い、詳しい出火原因を調べるとともに、防火対策が十分だったかも今後、検証する方針。