【衆院選の争点】「同性婚」を望む2人の思い パートナーが事故…でも“面会できず” やむを得ず養子縁組を…
入院中のパートナー、タカシさんとの面会の日です。タカシさんは2年前、交通事故に遭い、一時意識不明に。その後、意識は回復したものの、現在も入院しています。
マサノリさん
「夜遅い時間になっても(連絡が)来なかったので、どうしたのかなと心配していたときに、事故に遭ったという知らせを受けました」
付き合って20年以上の2人でしたが、日本では「同性婚」が法制化されていないため、法律的な「家族」ではありませんでした。そのため事故の知らせも、タカシさんの家族や会社を経由して、半日以上たった後に受けたといいます。その後、急いで病院に向かうも…
マサノリさん
「『家族ではないので、特に何もできない』(と言われ)、情報ももらえなかった」
“家族ではない”と、最愛のパートナーであるタカシさんに、何日も会うことができなかったマサノリさん。
同性のカップルも法律婚のカップルと同じように、サービスや社会的配慮を受けやすくする「パートナーシップ制度」を導入している自治体もあります。しかし、マサノリさんとタカシさんは、この制度では法的な効力が弱いと感じ、利用していませんでした。
マサノリさん
「同性婚とか、そういう保障がほしい」
その後、タカシさんのお兄さんの協力で会うことができるようになり、少しずつ回復したタカシさんの退院に向けて、マサノリさんは介護の資格を取得。そして…
マサノリさん
「家族となるならば、今できるのは養子縁組しかない」
やむを得ず、養子縁組を利用して「家族」となる選択をしました。
マサノリさん
「関係は親子なので、『お父様の件ですね』っていうことを言われたり、違和感を感じてますね。同性婚、それに準ずる法律があることで、私のようなつらい目にあうこと、かなり減ると思う。保障してくれる制度、早急に必要ではないか」