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ぜんそくで重症化リスク…糖尿病より低い?

2020年6月2日 21:03

気管支ぜんそくの人が新型コロナウイルスで重症化するリスクは、糖尿病などの持病より低いことが国立成育医療研究センターの解析で明らかになりました。しかし、最終的に判断するには更に慎重な調査が必要だとしています。

成育医療研究センターは、中国やアメリカ、メキシコの感染者の重症化に関する論文を解析しました。それによりますと、それらの国で、気管支ぜんそくの人は人口の7.95パーセントいますが、今回対象となった約1万7500人の新型コロナウイルスの感染者のうち、気管支ぜんそくの人は5.27パーセントで、むしろ少ない割合となっていて、気管支ぜんそくの人が感染しにくいことを示唆していると分析しています。

また、中国とアメリカでは、重症患者のうち、気管支ぜんそくの人は5.5パーセントだったのに対して、肺気腫や慢性気管支炎といった慢性閉塞性肺疾患の人は6.5パーセント、糖尿病の人は25パーセントと多かったことが分かりました。

一方で、生育医療研究センターは、気管支ぜんそく患者の新型コロナウイルス感染を過小評価してはいけないと述べ、ぜんそくが感染率や死亡率に影響を与えるかどうかを最終的に判断するには更に慎重な調査が必要だとしています。