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知床沖の観光船沈没事故は「人災」専門家や被害者家族から意見聴取

2023年7月26日 17:43

北海道・知床沖で観光船が沈没した事故で、国の運輸安全委員会は事故原因の最終報告書をまとめるのを前に有識者などから意見聴取を行いました。出席者からは「事故は人災だ」と指摘する意見が出されました。

都内で開かれた聴取会では、船の専門家や被害者家族など5人から意見を聞きました。

去年4月、知床沖で観光船が沈没した事故では、これまでに運輸安全委員会が船前方にあるハッチの不具合が浸水を拡大させ沈没につながったとする報告書を公表していますが、出席した専門家からも報告書の内容についておおむね妥当とする意見が述べられました。

その上で、慢性的な組織の運営不良や出航前の点検の不備などをあげ、事故は人災だと指摘しました。

被害者家族の1人は「悪天候が予想される中、連絡手段もなく出港した船長が「やめます」と言えなかったのか、 パワハラ的な環境ではなかったか調査してほしい」と述べました。

有識者からは船長の資質の向上が必要とし、旅客輸送を担う場合には免許の所持だけでなく実地訓練を行うなど資格要件の厳格化を求める意見が出されました。

また、別の専門家は、小さな組織では安全管理者を専任で配置することが難しいため、地域で営業する複数の事業者同士が互助安全の仕組みを作ることを提案しました。

運輸安全委員会は聴取会で出た意見も参考に、今後、事故の最終報告書を取りまとめることにしています。