柏崎刈羽原発で侵入検知設備損傷 対応説明
東京電力は、新潟県の柏崎刈羽原発で、不正な侵入者を検知する設備が複数箇所で壊れていた問題を受けて、小早川智明社長が記者会見を行い、問題の経緯や今後の対応について説明しました。
小早川智明社長「多大なるご心配をおかけしておりますこと、改めて深くおわびを申し上げます」
この問題は、再稼働を目指す柏崎刈羽原発で、去年3月以降、設備の機能が損傷し、不正な侵入者があっても検知できないおそれのある状態が、複数箇所で30日以上続くなどしていたものです。
原子力規制委員会は今週、核物質防護に関わる4段階の安全評価で最も深刻な「赤」と評価していましたが、18日、東京電力が意見陳述はしないとしたため、この評価が確定していました。
今夜、2時間にわたった会見で小早川社長は、「徹底的に原因を究明し、抜本的な改革を行っていきます」と、何度も繰り返した上で今後、東電の原子力部門トップである原子力・立地本部長と、新潟本社の代表を、柏崎刈羽原発に駐在させると述べました。
柏崎刈羽原発をめぐっては、他にも去年9月、社員がIDカードを紛失し、別の社員のカードを無断で持ち出して中央制御室に不正に入室するなど、セキュリティーを軽んじたとも取れるずさんな問題が続いていて、再稼働への見通しも立たない状況となっています。