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ワケあり品のお得拡大中 市場直送も

2021年4月13日 20:17
ワケあり品のお得拡大中 市場直送も

新鮮野菜が自宅に届く取り組みが始まりました。届くのは、形がそろわないなど“規格外”とされた野菜です。今、廃棄処分となる品を格安で販売する取り組みが野菜以外にも広がっています。

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13日、大田市場で見せてもらったのは、箱いっぱいに詰められた、不揃いの野菜。実は。

株式会社サンオオタ・みためとあじはちがう店・井灘敏昭店長「規格外とか言われてるんですけど」

大田市場の仲卸会社がことし2月から規格外野菜の通販を始めたのです。青果の取り扱い規模日本一の大田市場から届けられるため、鮮度は抜群。スタッフがいただいてみると…

記者「とてもみずみずしくてシャキシャキしています」

味に問題はないものの、表面がボコボコしていたり曲がっていたりという理由で捨てられてしまう野菜を少しでも減らしたいという想いから始まったこのサービス。

井灘店長「(コロナで)外に出るのがいけないなと思っているので、そういう(通販)需要が高まって家庭での料理が増えてるんじゃないか」

今、処分される規格外品を格安で売る取り組みは食材以外にも広がっています。こちらの花屋では…

株式会社hanane・石動力代表「どのお花も1本100円で」

色とりどりの規格外の花がすべて1本100円で売られています。

お客さん「(規格外とは)あまり分からない。気にならない」「(本来バラ10本で)2000~3000円くらいするので(1000円は)とても安いと思います」

巣ごもり需要が増えたこの一年で、イベントの開催店舗数はなんと17倍に。

hanane・石動力代表「おうち時間が(増えて)お花を飾ってみようっていう」

では、どういった花が規格外とされるのでしょうか。先ほどのイベントに花を卸している横浜市の農家を訪ねると。

かやば園・植村茂さん「ガーベラハウスでございます」

こちらでは年間10万本のガーベラを栽培していますが…

かやば園・植村茂さん「これが背丈が小さすぎるので規格外となります」

背丈が足りなかったり、曲がっていたりという理由から、1割ほどを規格外として捨てざるを得ないといいます。

現在、イベントの開催店舗は関東・関西圏が中心ですが、今年度中には、札幌や福岡などでも開催予定だということです。

規格外の物を扱った商品にはこんなものも。こちらの女性、実はある規格外品を身に着けています。それは…

coxco・西側愛弓代表「倉庫に眠っていた生地や規格外と呼ばれる真珠を使って服やジュエリーを作っております」

捨てられてしまう布などで作られた服や、変形した真珠でできたジュエリーです。ネット販売を主に行っているアパレルブランドが繊維専門の商社と協力し、今月6日から数量限定で販売を始めました。

繊維商社のヤギ 経営企画部・杵淵元樹さん「元々服用に作ったものが服として使われるというのはすごくうれしいこと」

coxco・西側愛弓代表「(真珠は)まん丸じゃなくても美しいねという価値だったり、(服には)いろんな生地を使ったならではの楽しみというところで(価値を提供したい)」

捨てられてしまうものを活かした、規格外の商品やサービス。今後、さらなる広がりを見せるのでしょうか。