“生地の街”ピンチ…打開へ新たな取り組み
コロナ禍で外出する機会が減ったことで、ファッションへの出費が減り、影響が広がっています。その影響は「生地の街」と知られる東京の問屋街にも及んでいますが、この状況を打開しようと新たな取り組みも始まっています。
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東京を代表するファッションの街「原宿」。
買い物に来た人「閑散とした寂しい街になったなって」
MO・MONオーナー 渡辺智子さん「お店が急に減ってきています。この1か月ぐらいで激しく減りました」
コロナ禍で外出が減り、ファッションへの出費が減ったと答えた人が半数にのぼる、アンケート結果も。ファッション業界の苦境が続く中、東京にある“生地の町”が、ピンチを迎えています。
「日暮里駅」の周辺に、90もの生地・資材店が軒を並べる「日暮里繊維街」。自身も生地店を営む、理事長に現状を聞くと─。
東京日暮里繊維卸協同組合・齊藤雅久理事長「コロナが始まったころに需要の落ち込み、そこから中小アパレルさんの我々への受注は、大きく減っていますね」
やはり、アパレルメーカーからの注文が、落ち込んでいるといいます。
同じく繊維街の中にある生地店。「和柄」がプリントされた生地を多数扱っていますが、コロナ禍で売り上げは3分の1ほどにまで落ち込んでいるといいます。原因のひとつが─。
ドウモト商店・堂本博文社長「東南アジアとか中華系の方は、赤が好きとか。海外の方が、日本のおみやげにして買っていかれる方も多かったです」
コロナ前、安くて質のよい生地を求める外国人観光客が、繊維街のいたるところで見られましたが。長引く渡航制限の影響で、その外国人観光客はほぼゼロになったといいます。
着物や浴衣の生地などを扱うお店も。
村田商店4代目 村田直昭さん「下町は昔からお祭りが盛んですよね。そういうのが全部ダメ」
お祭りなどイベントの中止で、日本人の一般客も減っていると話します。
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かつてないほどのピンチに見舞われる、日暮里繊維街。こうした中、ミシンメーカーが今年2月日暮里繊維街の中にある施設で始めたのが、おうち時間の増加で注目されているミシンの教室です。
メーカー側は─。
ベビーロック・スタジオ日暮里 宗像晶野店長「講習受けた方が帰りに生地を買いに行こうとか、クーポンとかサービスとか考えていますので、日暮里という地域で“ものづくり”の参加者を増やしていこうと」
繊維街との“相乗効果”を期待しているといいます。
そして「繊維街」の店主たち自身も─。
ドウモト商店・堂本博文社長「インスタとか通信販売とか、発信はコツコツやることが大事だと思って」
ネット通販に力を入れるだけでなく、これまでほとんど使わなかったというSNSで生地の魅力を発信しています。長く日本のファッションを支え続けてきた日暮里繊維街。
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東京日暮里繊維卸協同組合・齊藤雅久理事長「ひとつひとつの積み重ねだと思うけど、続けることの大事さは感じていますね」
繊維街一丸となっての、新たなチャレンジが続いています。