「廃炉の最難関」福島第一原発2号機 燃料デブリ取り出しを延期
東京電力は2011年3月にメルトダウンした福島第一原発の2号機について、「燃料デブリ」の取り出しを年内にも始める計画でしたが、1年から1年半程度延期すると発表しました。
東京電力福島第一原発でメルトダウンした原子炉1号機・2号機・3号機では、圧力容器や格納容器の底に冷え固まった「燃料デブリ」がたまっているとみられます。
燃料デブリの取り出しは「廃炉の最難関」とも言われ、強い放射線で人が近づけないため、東京電力と国は、ロボットアームを遠隔操作して取り出す計画で、1号機から3号機のうち、最も内部の調査が進んでいる2号機で、年内にも燃料デブリの試験的な取り出しを始める予定でした。
しかし、遠隔操作ロボットの動作精度を向上させるための改良などが必要になったとして、燃料デブリの取り出し開始を1年から1年半程度延期して、来年度後半の開始を目指すということです。燃料デブリの取り出し延期は、これで2回目です。
東京電力は、原発事故発生から30年~40年かかるとされる廃炉作業の完了時期には、影響はないと説明しています。