“感染”で出場辞退 強豪校が大会復帰へ
高校球児たちの夏が戻ってきました。学校関係者の感染を受け出場を辞退した米子松蔭高校について、大会への復帰を認めました。
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一度は失われた高校球児たちの夏が戻ってきます。
鳥取県高野連 田辺洋範会長(19日午後5時)
「米子松蔭高校の不戦敗を取り消し、試合を再開することとしました」
高野連は会見を開き、鳥取の米子松蔭高校の県大会への出場を認めたのです。
米子松蔭高校は甲子園に春夏併せて4度出場の強豪校。春の大会でも優勝し、今大会も優勝候補として注目されていました。
ところが…
米子松蔭高校 長崎成輝校長
「本校に(新型コロナ)感染者がいるという情報をいただいたので」
学校によりますと、大会初日、先週金曜日(16日)の深夜に学校関係者1人の感染が判明。急きょ部員や監督らに抗原検査を行い、結果は陰性でしたが、濃厚接触者でないことなどを証明する時間がなく、やむなく出場辞退を決めたのです。
当時の部員の様子は…
米子松蔭高校 長崎成輝校長
「(待機していたバスの)車内の中で泣き崩れていたと。なかなかかける言葉がない」
一瞬にして消えた球児たちの夏。
それを引き戻したのが野球部の西村主将がアップしたSNSです。
「僕たちは夏の大会に向けて、甲子園目指して、必死に練習してきました。部員から陽性者は出ていません。試合もできずに、このまま終わってしまうのは、あまりにも辛いです」
この悲痛な叫びに再検討を求める声がネットで拡散。そして学校側も、再出場を求める嘆願書を県高野連に提出し、19日朝から協議が行われた結果、米子松蔭高校の県大会出場が認められたのです。
鳥取県高野連 田辺洋範会長(19日午後5時)
「嘆願書が関係者等から出て、県民、全国からいろんな声が届いている。文部科学大臣からなんとか開催できないかという発言をしたと伺っていて、試合を開催することとなりました」
7月21日、米子松蔭高校は当初の対戦相手、県立境高校と再試合を行うということです。