沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設先とされる名護市辺野古の海のサンゴの移植を巡り、沖縄県は防衛省沖縄防衛局に与えたサンゴ採取の許可を撤回しました。

この問題は、辺野古の海の埋め立て予定海域に生息するサンゴおよそ４万株を別の海域に移植するため、防衛省沖縄防衛局が、沖縄県にサンゴ採取の許可を申請したことから始まったものです。

県と国の間で裁判が続きましたが、７月６日、最高裁で沖縄県の敗訴が確定したことから、沖縄県は２８日、国による移植のためのサンゴ採取を許可しました。

これを受けて沖縄防衛局は２９日から、サンゴの移植作業を開始しましたが、沖縄県は、許可に際して付した「水温の高い時期」や「台風の時期」を避けるようにとの条件に違反しているとして、３０日、沖縄防衛局に移植作業を中止するよう行政指導を行いました。

しかし、沖縄防衛局から指導には従わない旨の回答があったことから、沖縄県は３０日、サンゴ採取の許可を撤回したということです。