10年間で1679億円の経済波及効果 リニア開業で東海道新幹線が静岡県内にとまる回数が約1.5倍増の場合 国交省調査
国土交通省はリニア中央新幹線の全線開業にともない東海道新幹線が静岡県内の駅にとまる回数がおよそ1.5倍増加した場合、10年間で1679億円の経済波及効果があるとの調査結果を公表しました。
国土交通省が行った調査によりますと、リニア中央新幹線の東京~大阪間の全線開業後、東海道新幹線の輸送量がおよそ3割減る可能性があるとしています。
この輸送力の余力を活用して東海道新幹線の静岡県内駅の列車の停車回数がおよそ1.5倍となれば、静岡駅や浜松駅での停車頻度が現在のおおむね20分に1本が12分に1本、熱海駅や三島駅では24分に1本のところ15分に1本に増加するということです。
また、列車の停車回数が増加すれば静岡県外から来る観光客などが増え、10年間で1679億円の経済波及効果があるとしています。
リニア中央新幹線をめぐってはJR東海が2027年の開業を目指していますが、いまだ静岡県が工事の着工を認めておらずこの調査結果によって理解を求めるのがねらいです。
斉藤国土交通大臣は「全線開業に向けて関係者と連携し取り組みを進めていく」としています。