どうする?増え続ける空き家 新制度の説明も 秋田県由利本荘市で空き家セミナー相談会
空き家の売却や処分を考えている人を対象にした説明会と相談会が、先週、由利本荘市で開かれました。
今年度、新たに始まった、不動産の登記に関する制度の説明も行われ、訪れた人たちが空き家の対応を検討しました。
由利本荘市は、市内にある空き家の利活用を進めるため、おととしから年に2回、説明会と相談会を開いています。
その背景には、空き家の増加があります。
国の最新の調査によりますと、去年10月時点の県内の空き家は約6万9000戸で、ここ5年で8000戸ほど増えました。
由利本荘市でも喫緊の課題となっています。
市が運営する空き家バンクには、買いたい、あるいは借りたいという相談が去年、45件寄せられました。
中には飲食店などの店舗や、趣味のためのスペースとして活用したいというケースもあり、需要は高まっているといいます。
由利本荘市 移住支援課 澤井純さん
「若い方を中心に、自分らしい働き方ですとか、暮らしを大切にするような傾向が非常に多く見てとれます」
一方で、今年度からは空き家を巡る新たな動きも。
秋田地方法務局 本荘支局 小松真貴子さん
「持ち主が亡くなった場合であっても、法務局での所有者の情報は自動的には更新されません。新たな所有者となった相続人の方が、法務局に対して相続登記の申請をする必要がございます」
法律による不動産の相続登記の義務化です。
相続を知ってから3年以内に申請を行わないと、10万円以下の罰則が科される可能性もあります。
手放すことを検討していても、その手続きが複雑なことも、空き家の売却や処分が進まない要因になっています。
まずはそれぞれの現状を知ることが重要だという空き家。
説明会と相談会は、今後も県内各地で開かれます。