埼玉で“記録的大雨” 土砂崩れや橋の崩落などの被害 床上浸水も…
12日夜、埼玉県では記録的な大雨となり、一時、「緊急安全確保」の情報なども出されました。一夜明け、土砂崩れや橋の崩落など被害の爪痕が明らかになってきました。
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12日、夕方ごろから猛烈な雨が埼玉県を襲いました。県内の多くの場所で道路が冠水。狭山市では、歩行者の膝下ほどの深さまで水がたまり、坂戸市では、冠水した道路を車が通るたびに、激しい波が押し寄せていました。
特に猛烈な雨となったのは鳩山町です。1時間で111ミリ、3時間で263.5ミリと観測史上1位の雨になりました。
また、東松山市では川で越水が確認され、大雨警戒レベルで最も高い、レベル5の「緊急安全確保」が出されました(現在は解除)。
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埼玉県を襲った大雨。一夜明け、その“爪痕”が明らかになってきました。
鳩山町では、川にかかっていた橋が崩落しました。土砂崩れも起き、道路が分断されました。街中でも、ブロック塀がなぎ倒されるなどの被害が出ています。
太ももほどの高さにまで水が入ってきたという住宅では、和室の畳が浮き上がるなど、部屋の中には、13日朝も浸水の痕が残っていました。
住民
「玄関入ってきたらあっという間ですね。怖いです。水の恐ろしさというか、なんかね、怖いですね、水ね」
取材した別の男性は、車の屋根の上に避難し、消防のボートで救助されたといいます。
男性
「とりあえず、命だけは助かったというような感じだったんですけど、本当に死ぬかなって」
鳩山町では、水没した車から救出された妊婦1人が軽症だということです。
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被害は、隣接するときがわ町でもありました。
近隣住民
「ゴコン、ゴコンって感じの石がね、転がり落ちて家にぶつかってすごい音がしました」
近隣住民
「何といってもすごい雨だった。台風並みですね」
町によると、6世帯で土砂崩れの被害が確認されたということです。
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大雨で、ときがわ町にある豆腐店「とうふ工房わたなべ」は臨時休業になりました。
とうふ工房わたなべ 小林則夫店長
「水が後ろの方から工場に入っているという話があったので、掃除をして消毒をして」
13日は1日、清掃にあてるといいます。
12日夜は 店の前が、流れ込んだ雨水でおおわれていました。
小林店長
「会社から帰れないような状態。あっという間に水が増えたというのは怖かったですね」
埼玉県に爪痕を残した記録的な大雨。ほかにも、越生町などでも床上浸水の被害が確認されています。