“梨づくし”や“ピリ辛味”など食品ロスをかき氷で減らす取り組みを後藤楽々キャスターが取材!
少しの傷や規格外という理由で、食べられるのに捨ててしまう、いわゆる“食品ロス”。こうした果物や野菜などを減らすために、夏の風物詩、かき氷に活用する動きが広がっていました。後藤楽々キャスターの取材です。
かき氷を求めて後藤キャスターがやってきたのは、千葉県船橋市にある農園「芳蔵園」。なんとこちらの農園では、これから旬を迎える梨のかき氷が食べられます。さっそく作っていただいたのは、手作りの梨のシャーベットと、もぎたての梨、そして特製シロップにもゴロゴロと梨が入ったまさに梨づくしのかき氷です! その名も“梨のかき氷”1100円。
後藤楽々キャスター
「うん! 梨汁ブシャー! 梨がシャキシャキでみずみずしくて甘いです」
でもこちらで使っている梨は…
芳蔵園6代目 加納慶太さん
「見た目の問題で規格外のものが出てしまうので、かき氷にしています」
実は使っている梨の全てが、食べられるのに捨てられてしまう、いわゆる規格外の梨だといいます。枝が当たって傷ができてしまったり、日焼けで皮の色味が悪くなったりすると、市場に流通する規格に当てはまらず廃棄されてしまうそうです。しかし加納さんは、皮をむけば味は変わらないということで、かき氷に活用していました。
芳蔵園6代目 加納慶太さん
「(育てた梨)全てをお客様に食べてもらいたいということで、自分のところで加工できるかき氷に(しました)」
後藤楽々キャスター
「こんなにおいしかったっけっていうぐらいおいしかったので、捨てちゃうのは本当にもったいない!」
芳蔵園6代目 加納慶太さん
「本当もったいないんですよ」
かき氷に活用することにしたきっかけは、2020年7月の長雨の影響で育てた梨の4割にあたる約2トンが廃棄処分になったことでした。こうした出荷前に畑で捨てられてしまう野菜や果物の量は、国も把握が難しいといいます。加納さんの農園では、梨そのものの味を楽しんでもらえるよう、かき氷に活用することで、愛情を込めて育てている梨の廃棄ゼロを目指しています。
食品ロスを活用したかき氷は、他にもありました。神奈川県横浜市にあるカフェ、ハイショップカフェ横浜店で提供しているのは…
ハイショップカフェ横浜店 ブランドマネージャー 和田奈央さん
「ピリ辛のかき氷です」
なんと糸唐辛子がトッピングされた、その名も“ピリ辛かき氷”、お値段は1100円です。ソースは規格外のトマトを使った新感覚のかき氷となっています。
後藤楽々キャスター
「うん! トマトの酸味と柚子コショウがまたアクセントになっていて、糸唐辛子のピリッとした辛さが後からくるお食事系かき氷ですね!」
規格外でもソースに加工すれば見た目は関係ないため、トマトを細かく切って煮込み、柚子コショウを入れることで、トマトの甘みが引き立つように工夫したそうです。きっかけは、取引をしている野菜の卸会社から、市場に流通できないトマトが大量に余っていると相談があり、かき氷にアレンジしたことでした。お店では、同じように規格外のオレンジや、レモンを丸ごと使ったかき氷も提供しています。
ハイショップカフェ横浜店 ブランドマネージャー 和田奈央さん
「“残さずにご飯食べよう”とかちょっとした小さな日々の行動の変化が生まれてくれたら嬉しい」
後藤楽々キャスター
「食品ロス活用のかき氷を食べると、もったいないものがいっぱいあると気づかされるので勉強になりました」
食品ロスを減らす取り組みとともに、新たな味の発見がある、新感覚のかき氷。皆さんも味わってみてはいかがですか?