対応は違法?裁判所に“レインボー柄の靴下を隠して”と求められ…国賠訴訟
レインボー柄の靴下を着用して裁判を傍聴しようとした男性に、裁判所が柄を隠すよう求めた…このような対応は違法だとして、男性3人が国を訴えた裁判が始まりました。
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13日に会見を行った男性が手にしていたのは、性の多様性のシンボルでもある「レインボー柄」の靴下。
原告・鈴木賢さん
「この靴下では入廷はまかりならんと。これで同性婚の訴訟を傍聴することは許さないと排除をうけた」
鈴木さんは、2023年に福岡地裁で行われた同性婚を巡る裁判を傍聴するため、この法廷に、レインボー柄の靴下を着用し入ろうとしたところ、職員に隠すよう求められ、柄の部分を内側に折り曲げて入廷したということです。
この対応について、裁判所から不当な制限を受けたとして、国に損害賠償を求めています。
原告・鈴木賢さん
「どういう柄の靴下をはいているかというのは、裁判所の職務執行を妨げたり、不当な行状(行為)というものにはあたらない」
13日に1回目の裁判が行われました。争点となっているのは、“法廷警察権”の運用の妥当性です。
法廷警察権は、裁判長または裁判官が、裁判所の職務の執行を妨げるほか不当な行為をする人に対し、退廷を命じる処置などを執ることができるもの。
過去には裁判所が法廷警察権を行使し、傍聴席でメモをとる行為を禁じたこともありましたが、最高裁が合理的根拠を欠いた法廷警察権の行使だと判断したこともありました。
13日に行われた意見陳述で、鈴木さんは。
原告・鈴木賢さん
「私がレインボー柄の靴下を身につけたとして、裁判所の職務の執行を妨げることになるのでしょうか」
国側は争う姿勢を示しています。
(2月13日放送『news zero』より)