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「消滅可能性自治体」発表…30年で“若い女性”半減 全自治体の4割が該当

2024年4月24日 21:03
「消滅可能性自治体」発表…30年で“若い女性”半減 全自治体の4割が該当

若い女性の人口が減少し、近い将来、消滅の可能性がある町「消滅可能性自治体」が発表されました。該当する自治体では、若い女性に住んでもらうためさまざまな対策が取られていました。

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関東有数の観光地・神奈川県箱根町。あいにくの天気でも…

観光客
「初めてです。天気が悪いと思いながら来た」

観光客が足を運びたくなる魅力あふれる街。しかし、この賑(にぎ)わう箱根が将来、“消滅”する可能性があるというのです。

箱根町民
「正直ずっと住む町ではないかなって。いずれ住む場所を考えなきゃなって」

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24日、新たな分析結果を明かしたのは民間の有識者団体です。

人口戦略会議 三村明夫議長
「人口減少の姿に非常に強い危機感をもちました」

公表されたのは、「消滅可能性自治体」です。これは2050年までの30年間で20歳から39歳の女性の人口が50%以上減少すると推計される自治体のことです。子供を産む中心世代が減ることで出生数が低下。ゆくゆくは自治体そのものが消滅する可能性があるといいます。

今回の分析では、全自治体の4割を超える744の自治体が該当。地域別では、東北が165と最も多く、北海道、中部地方と続きます。

10年前の2014年に“消滅可能性あり”とされた自治体は896だったため、数字の上では改善傾向が見られますが…

人口戦略会議 増田寛也副議長
「楽観できる状況ではない」

改善の要因は外国人が増加したことなどで、少子化の流れは変わっていないということです。

箱根町は10年前の分析で「消滅可能性あり」に該当。今回も「消滅可能性自治体」から抜け出すことはできませんでした。

箱根町民
「食料品を買うのにスーパーがない、肉屋、魚屋がない。そういうところとか、坂道が多い」
「観光客がいらしてるから生活が成り立っていて本当にありがたいけど、混雑している時期とか、なおさら生活のしづらさを感じる」

箱根町はこの10年、保育料無償化など子育て支援を進めてきました。

箱根町企画観光部企画課 関田充生課長
「若者世代には家賃補助をしたり、住宅補助をだしてみたり、とにかく住み続けてもらえるような支援が必要だろうと考えて複合的に実施はしているところです」

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一方“消滅の危機”から脱した自治体もあります。その1つが10年前、東京23区で唯一、消滅の可能性が指摘されていた東京・豊島区です。

24日午後5時過ぎ、区長は…

東京・豊島区 高際みゆき区長
「消滅可能性自治体からの脱却はほっとしています」

この10年“消滅危機”と戦ってきた豊島区。100人の女性から知恵を借りる“女子会”を開催し、目指してきた「女性にやさしい街づくり」。公園の整備などを進め子育て環境を充実させたり、街にある女性用のトイレを増やし充実させたり、指摘から10年、積み重ねた努力が実を結びました。

区民も“10年の歩み”を実感していました。

豊島区民2年目
「最近、住みやすいってきいて、ここで子育てしたいなと思ったので」

豊島区民6年目
「10数年前とかは子供なんてとんでもない感じだったので」

分析を公表した団体は、人口減対策に国を挙げて取り組むための体制や戦略を整えるよう政府に求めています。

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