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【子宮けいがん】休井美郷「がん一歩手前」で手術…6年間検診に行かず「本当に本当に後悔」

2023年7月24日 16:30
【子宮けいがん】休井美郷「がん一歩手前」で手術…6年間検診に行かず「本当に本当に後悔」
タレントの休井美郷さん “子宮けいがん一歩手前”公表で気づいたこと――

テレビやYouTubeでタレントとして活躍する休井美郷さん(32)。ことし5月、自身が子宮けいがんの一歩手前の段階「高度異形成」であることを公表しました。突然、病気が判明した休井さんが感じた「後悔」と「これから」とは。

これまで大きな病気にかかったことはなく健康だったという休井さん。ことし4月、体調不良が続いたこともあり、人間ドックを受けました。

詳しい検査を受けたのは実に6年ぶりだったといいます。

休井さん
「絶対自分は大丈夫っていう変な自信があった」
「検査を受けた方が良いのはわかっていましたが、時間がないとか忙しいというのを理由に全然行かなかった。マンモグラフィー(乳房のX線検査)も怖かったし、やっぱり女性用の診察台、ちょっと怖くて嫌だった」

自治体から届く検診の案内も、注意して見ていなかったといいます。

深く考えず受けた子宮けいがん検査の結果は「異常あり」。実際に結果を見た瞬間は信じられなかったといいます。

休井さん
「まさかそんな結果が返ってくると思ってなかったので、ぽかーんって感じで」

検査結果の紙に並ぶ単語は聞きなじみのないものばかり。
一つ一つ検索し、調べていくうちにだんだん自分の状況がわかってきたといいます。

検査結果を受け取ったあとは、急いで病院を探し、手当たり次第連絡したといいます。

やっと見つかった病院で精密検査を受け、告げられたのは子宮けいがんの一歩手前の段階、「高度異形成」だということでした。

休井さん
「“高度異形成”は上皮内がんの可能性もあると書いてあった、やばい、と思った」

その後、実際手術をするまで1か月ほど時間があきました。

休井さん
「手術する前に、精密検査をして、その結果がまた何週間後で、とかで結局手術まで1か月以上かかった」
「人によって病気の進行速度は違うと聞いた。その1か月も確実に進行はしている。待っている間が一番しんどかった」

不安な気持ちで挑んだ手術は20分ほどで終了。

今回休井さんが受けたのは内視鏡手術で、全身麻酔で眠っている間に子宮の入り口付近をレーザーで焼くもの。子宮の一部切除や摘出などはないものでした。

休井さん
「やっぱり私は子どもが将来的にほしいなと思っているので」
「一部切除も選択肢にあったが、早産のリスクが高まることもあるという話を聞いた。病院の先生とも相談して決めた」

術後は一時的に腹痛や出血などがあったものの経過は良好。いまも定期的に病院に通い状況を確認しているといいます。

今回はたまたま体調不良をきっかけに検査を受けましたが、子宮けいがんを疑うような不調などは特に感じていなかったといいます。

そこで休井さんが感じたのは「後悔」。

休井さん
「低用量ピルの服用などで定期的な検査はしていたので、そこに子宮けいがんの検査をプラスすればいいだけだった」
「体に違和感がなかった。何かあっても勝手に自分の解釈で病気とは違うと思い、病院には行かなかった」
「いまは(長く子宮けいがんの検診に行かなかったことを)本当に本当に後悔しています」

今回の経験をきっかけに子宮けいがん検診はもちろん、乳がんの検査、さらにはHPVワクチンの接種についても勉強し、打つことも検討したいと話します。

子宮けいがんは性交渉などでヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することが原因で引き起こります。
このウイルスは男女ともに感染するありふれたもので、感染した女性のうち、一部の人が子宮けいがんを発症するとされています。

国立がん研究センターがん対策研究所データサイエンス研究部の片野田耕太部長によりますと、ウイルスの感染はワクチンによって予防できるほか、感染からがんになるまでには10年以上かかるため、定期的な検診を受けることで早期に異変を見つけ、がんになるのを防げるといいます。

片野田部長
「HPVワクチンを打つことで、子宮けいがんの原因となるウイルス感染の予防ができる。安全性も確認されているので安心して受けてほしい」
「日本の子宮けいがんの検診受診率は40%以下。検診に抵抗がある人は多いと思うが、ウイルスは活性化したり落ち着いたりを繰り返すので、定期的な検診で子宮けい部の状態を調べることがすごく重要」

その上で、異変が見つかっても慌てず対応してほしいと話します。

片野田部長
「検診で異形成が見つかっても、すぐにがんになるわけじゃない。自身の状態をよく理解し、焦らずに主治医と治療方針を決めるのが良い」

これまで健康だったこともあり、周りからのアドバイスなども聞き流しがちだったという休井さん。

休井さん
「病気がわかったとき、家族に伝えたら私よりお母さんの方がめいってしまっていた。そのとき、本当に自分だけの体じゃないなって」
「もちろん自分のためでもあるけれど、周りの人のためにも検査に行かないといけない」

今回、自身のYouTubeで病気を公表した理由についてこう語ります。

休井さん
「若い人ほど病気のことは頭にないと思う。誰にでも起こりうる身近な病気だっていうのを知ってほしい」

公表後の反響は大きかったといいます。

休井さん
「これまで見たことのない数のメッセージが届いた。同じ病気の人もいて、つらい思いをしている人が多いことにびっくりした」
「自分から言うことはあんまりなくて、同じ病気なんだこの人、ってわかったときに初めて言える。言えるとすごく気持ちが楽になったりする」

その上で、男女関係なく、誰もが関係ある病気であることを知ってほしいといいます。

休井さん
「異性の方がいると話しにくいけど、(性交渉でのウイルス感染など)女性だけじゃなくて男性にも理解してもらって、大事な将来に関わる病気だというのをわかってほしい」

これからは自身の経験を伝える活動もできたらと話した休井さん。
「みんなで予防を考える」社会の実現が望まれます。

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