【解説】佳子さま“別居”…なぜ説明遅く? 宮内庁長官「タイムリーではなかった」
秋篠宮家の二女・佳子さまはご一家とは別の建物に住まれていますが、その説明の経緯を巡って宮内庁長官が13日、見解を示しました。
佳子さまは去年9月末に秋篠宮邸の改修工事が終わった後も秋篠宮邸に移らず、ご一家が仮住まいで住んでいた建物に残られています。
週刊誌などではこのことについて取り上げられていましたが、宮内庁が説明・発表したのは6月30日になってからでした。
西村泰彦宮内庁長官は13日に記者から「秋篠宮さまが以前、『タイムリーな情報発信が重要』と発言されたが、今回の発表はタイムリーではなかったのでは」と問われ、「タイムリーではなかったのではないか」という認識を示しました。
また当初は、「ご一家で改修後の秋篠宮邸に引っ越す」という話でした。これについて長官は「結果的に(事前の説明と)違ったことについて、反省すべきだと思います」と話しました。
14日の知りたいポイントは――
◇佳子さま“別居”に至るまで
◇発表なぜ遅かった?
以上の2点について詳しくお伝えします。
佳子さまが秋篠宮邸とは別の場所で暮らされるようになった経緯をまとめます。まず、改修前の秋篠宮邸は、1972年に建てられてから約半世紀にわたって本格的な改修が行われていませんでした。老朽化と防火対策が問題になっていたことから、2020年から改修工事が行われました。この工事の間、ご一家が住まれる仮住まいとして新たに建設されたのが「御仮寓(かぐう)所」です。
2021年に姉の眞子さんが結婚し、皇室を出る際にご一家が見送られたのもこの御仮寓所の玄関でした。佳子さまが眞子さんと抱き合われる様子が印象的でした。
その後、去年9月に秋篠宮邸の改修工事が終わります。どんな建物かというと、地上2階、地下1階で建築資材はできるだけ建てられた当時のものを再利用したということです。
実は新しくなった秋篠宮邸には、「眞子さんと佳子さまの部屋」はつくられていませんでした。これはどういうことか。宮内庁の説明によると、ご一家全員の部屋を改修後の秋篠宮邸につくると改修規模が大きくなり、予算が増えると見込まれたということです。そこでご夫妻と眞子さん、佳子さまで話し合った結果、経費を削減するために計画を変更したということです。そして、ご夫妻と悠仁さまが改修後の秋篠宮邸に移り、今は佳子さまだけが、現在は秋篠宮邸の「分室」と呼ばれている旧御仮寓所に残られています。
佳子さまが住まれている分室は、ご夫妻と悠仁さまのお住まいの秋篠宮邸と木をはさんで隣にあります。ただ、改修している段階で佳子さまが別々に住まれることは分かっていたなら、もっと早い段階で説明できていたはずです。
先月30日の発表で秋篠宮家の側近幹部である秋篠宮家担当の加地隆治皇嗣職大夫は「『セキュリティの観点』と『私的なこと』という理由で発表を控えるべきという考えだったが、大きな変更点なので説明すべきではないかと熟慮して発表した」としています。
一方、13日に西村泰彦宮内庁長官は「なるべく早く発表すれば良かった。まとめるのに時間がかかったと聞いている」と説明しました。
宮内庁は、佳子さまが秋篠宮邸に住まれないことで工事費が結果としてどれだけ削減に至ったについては、お住まいの部分と公務で使う部分を区別せずに精算しているため、示すことが難しいとしています。
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皇族のお住まいについては私的なことである一方、多額の税金が使われるため注目されることでもあります。それだけにできるだけオープンでタイムリーな説明が求められます。
(2023年7月14日午後4時半ごろ放送 news every.「知りたいッ!」より)