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“災害級”大雨「死ぬかもしれない」救助された男性が証言 取るべき行動とは?

2022年7月14日 1:15
“災害級”大雨「死ぬかもしれない」救助された男性が証言 取るべき行動とは?

12日、記録的短時間大雨情報が発表された埼玉県では大雨の爪痕が残っていました。ボートで救助されたという男性は「死ぬかもしれない」と証言しました。災害級の大雨ではどのような行動を取るべきか、日本テレビの小栗解説委員に聞きました。

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13日も各地で降り続いた雨。7月の観測史上最大の雨が降った宮城県加美町で、水面にうっすら見えているのは車の屋根です。増水した用水路に転落し、屋根の高さまで水没していました。乗っていた40代の女性は、近くの住民が窓ガラスを割って助け出し、ケガはなかったということです。

宮城県仙台市では七北田川が増水し、一時、氾濫危険水位を超えました。一時、仙台市の一部に警戒レベル4の「避難指示」が出る事態になりました(現在は解除)。  

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そして、12日夜、災害級の大雨が埼玉県を襲いました。各地で冠水し、鳩山町の6時間降水量は360ミリで、平年の7月の1か月に降る量の2倍以上となりました。

東松山市では九十九川が越水し、一時、大雨警戒レベルで最も高いレベル5の「緊急安全確保」が出されました(現在は解除)。

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一夜明け、大雨の爪痕が明らかになりました。

埼玉県鳩山町では川にかかる2本の橋が土台から外れ、崩落しました。さらに、床上浸水の被害も発生しました。

住民
「家の中、ここですね」

壁にはっきり残った水の跡。玄関から浸水し、あっという間に1階をのみ込んだといいます。

住民
「水の恐ろしさ。怖いですね。水ね」

車の屋根の上に避難し、ボートで救助されたという男性は「(車の)屋根の上まで隠れるくらいまで水が来たので、上に逃げて、もしかしたら死ぬかもしれないというのは感じました」と当時の様子を語りました。

14日も、九州から関東を中心に激しい雷雨のところがある予想で、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水などに警戒が必要です。

■命の危険を示すレベル5だった「記録的短時間大雨情報」 

有働由美子キャスター
「今回のポイントは、『記録的短時間大雨情報』です。これが発表された時点で、必ず警戒してください。これは発表された時点で、数年に1度程度しか発生しないような大雨が実際に短時間の1時間の間に降ったことを示しています。12日、埼玉県鳩山町、東松山市などで短時間に9回も出たということです」

小栗泉・日本テレビ解説委員
「『記録的短時間大雨情報』は、1回発表された時点で、災害の発生につながる大雨なのですが、鳩山町では3回も出されたのです。これがどれだけ危険なのか、『キキクル』で鳩山町の浸水害の危険度分布を見てみると、1回目が発表された12日午後5時50分ですでに紫色の「レベル4」でした。いつ重大な浸水が発生してもおかしくない、すぐに避難が必要な状況でした」

「2回目は約1時間後の12日午後7時に出され、紫色の範囲が広がりました。さらに、その約1時間後の12日午後8時10分には3回目が発表されて、危険度は黒色に変わりました。黒色は命の危険を示す「レベル5」で、すでに災害が発生している可能性が高く、安全な行動をとらないといけない状況だったのです」

「実際に鳩山町では川が氾濫して、車が水没したり、住宅が浸水したりするなどの被害が出ました」

■「記録的短時間大雨情報」発表されたら…すぐに身の安全を

有働
「これからの季節、気をつけなくてはいけません。自分がいる所に記録的短時間大雨情報が出たら、まずやることは何でしょうか?」

小栗
「とにかく、キキクルで自分がいる場所の危険度を確認してください。黒色になってからでは、既に避難が厳しい状況となりますので、黒色の手前となる紫色の時点で速やかに自治体の指示に従って、安全な場所に避難してください」

有働
「辻さんが気をつけていることは、どんなことですか?」

辻愛沙子・クリエイティブディレクター(『news zero』パートナー)
「私は家にいるとスマホを見ていなかったり、外の様子を気づかなかったりすることも多いので、気づかぬうちに孤立していたみたいなことがないように、アラートに気付ける場所にスマホを置くだったりとか、普段から家族・パートナーと何かあったら電話するだったり、そういった事に引き続き気をつけていきたいなと思います」

有働
「大事な事ですよね。『記録的短時間大雨情報』ですが、お住まいの地域に発表されると、画面の上、ニュース速報でも流れます。これを見たら、キキクルで確かめて、すぐに身の安全をはかっていただきたいと思います」

(7月13日放送『news zero』より) 

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