広島県庁前に「憩いの場」オープン ミナモア開業で中心部は…
開発が進む広島市中心部で広島県庁前に新たな「憩いの場」がオープンします。広島駅ビル「ミナモア」も開業する中、一体となったまちの盛り上げが期待されます。
県庁前に27日にオープンする「ショップ&カフェ」。駐車場があったスペースを1年かけて整備しました。
こだわりは「広島県らしさ」です。通路を舗装するブロックには廃棄される予定だった牡蠣殻を使用。建物の外壁には広島県産のスギを使用することで温かみある空間を生みます。
■宮脇アナウンサー リポート
「もうひとつのこだわりは街の中心地にありながら、こうしたテラス席で楽しめるくつろぎの空間です」
中央には同じ敷地内にあった樹齢70年を超えるクスノキを移植した「森の木テラス」を設置。周辺には人気のクロワッサンなど自然由来の原材料を使用した60種類のパンを揃えるお店や、店内で焙煎した豆を使ったこだわりのコーヒーを提供する地元・廿日市のお店も並びます。
■NTT都市開発 広島プロジェクト推進室 岡本 篤佳 部門長
「コーヒーを片手に仕事の話し合い打ち合わせを一緒に外のテラス席でしてみたり、バスの待ち時間に少し休憩してみたり、ふらっと立ち寄ってもらえたら」
街の開発は加速しています。24日新しい広島駅ビル「ミナモア」がオープン。広島初出店も含め217もの店舗が入ります。専門家は市内中心部の商圏とはライバル関係になるとした上でこう指摘します。
■広島修道大学 商学部 川瀬 正樹 教授
「店に限らず人を呼び込めるような魅力的なことをいかに続けていけるか。紙屋町・八丁堀は街という魅力があると思うのでそこをいかにうまく打ち出していくか」
紙屋町・八丁堀エリアの活性化をはかるのが、民間企業を中心とした団体で構成する「カミハチキテル」。相生通りに全長53メートルのウッドデッキを置く実証実験を行ったほか、道路を走る車両を公共交通機関に限定し、公園のような歩行空間を拡大するトランジットパーク構想も打ち出します。
■カミハチキテル 若狭 利康 代表
「一時的にはどうしても駅の方が盛り上がっているので、お客さんもそちらに流れるとは思うが、我々は都市全体、ひらけた青空のある空間で、街を楽しんでもらう。駅という一つのエンジンとこちらの紙屋町・八丁堀という、もう一つのエンジンの両方がかみ合って広島の街全体を盛り上げる。」
街の開発とともに商圏のバランスも変わる中、いかに広島全体としての賑わいを生み出すことが出来るのか注目です。
《2025年3月25日放送》