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「深い後悔」を口に...SNSで見つけた「闇バイト」に応募し犯罪に加担してしまった女性を取材【徳島】

2025年3月24日 10:00
「深い後悔」を口に...SNSで見つけた「闇バイト」に応募し犯罪に加担してしまった女性を取材【徳島】
SNSで見つけた、いわゆる「闇バイト」に応募して犯罪に加担してしまった女性がいます。

詐欺の罪で有罪判決を受けた女性は、四国放送の取材に対し「深い後悔」を口にしました。



(Aさん(仮名 徳島県内在住))
「借金があったので、しようと思いました」

徳島県内在住のAさん。

ごく普通の女性ですが、「闇バイト」で逮捕された過去があります。

彼女が手を染めたのが…。

(Aさん(仮名 徳島県内在住))
「Xで『副業』と検索して、色んな副業がありました。その中で『口座売買』というのがあって、そこに至りました。(報酬は)35万円」

SNS上には副業として、「口座売買」を持ちかける投稿が複数あったと言います。

他人に譲り渡す目的で、銀行口座を開設する行為は詐欺罪にあたりますが、Aさんはそのことを知りませんでした。

口座を買い取るというアカウントにメッセージを送信すると。

(Aさん(仮名 徳島県内在住))
「『テレグラムを持ってますか?IDを教えて下さい』と言われて、IDを教えたら連絡が来ます」

通信アプリ「テレグラム」は、秘匿性が高く、これまで“ルフィ事件”と呼ばれる広域連続強盗など、多くの犯罪で使用されています。

この女性のケースでもテレグラムを通じて、口座開設への具体的な指示がはじまりました。

(Aさん(仮名 徳島県内在住))
「みずほ(銀行の口座)を持ってますか?(口座開設用)アプリをインストールして下さい(と言われ)インストールしました。私は(口座開設のやり方)が全く分からないので、分からなかったやつをスクショして、テレグラムに貼り付けたら、丁寧に教えてくれました」

Aさんは、指示に従いながら開設したインターネット口座を、口座番号やパスワードなどを伝えて相手に譲り渡しました、しかし…。

(Aさん(仮名 徳島県内在住))
「『報酬はくれるんですよね』と、テレグラムにメッセージを送って、『あとで渡します』と言われたけど、結局、その報酬はもらえませんでした」

相手はやり取りした内容を一方的に消去、連絡は途絶えました。

こうして譲り渡された口座は、振り込め詐欺などの犯罪に使用される場合があります。

その後、詐欺容疑で逮捕されたAさんは、何よりも子どもを傷つけてしまったことに大きな後悔を抱いています。

(Aさん(仮名 徳島県内在住))
「(勾留中)子どもとは、手紙をやり取りしてたんです。謝って、『ママのことを嫌いになってもいい』と書いたんですよ。でも、あの子は『嫌いにはならない、私が出てくるまで待ってる。会いたい』と書いてくれてました。家族には迷惑をかけた」

結局Aさんは、詐欺などの罪で懲役1年6か月、執行猶予3年の有罪判決を受けました。

そんなAさんが今、伝えたいこととは。

(Aさん(仮名 徳島県内在住))
「簡単に世の中、お金を貰えることはないので、簡単に貰えたら、それは犯罪を犯すようなことしかないと思うんです。(私は)簡単に貰おうと思ったから、やってはいけないことをやったんです」

徳島県警は2024年、県内外で銀行口座、スマートフォンの不正な契約や譲り渡しで37件、のべ24人を検挙しています。

中にはAさんのように、犯罪とは知らずに応募してしまったケースもあり、SNSでの甘い誘いには注意が必要です。



徳島県警は、「闇バイト」で指示される内容は、「お金を引き出すだけ」「ものを運ぶだけ」など簡単なものだが、罪に問われる犯罪行為、募集では「安全」「捕まらない」など犯罪と分からないようにしているケースが多いので、絶対に応募しないようにと注意を呼び掛けています。

最終更新日:2025年3月24日 12:19
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