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【なぜ相次ぐ?】熊本市電が今月2回目の"信号無視" 赤信号で交差点に進入

2024年5月14日 20:47
【なぜ相次ぐ?】熊本市電が今月2回目の"信号無視" 赤信号で交差点に進入
熊本市交通局の会見
市民だけではなく、県内外で親しまれている熊本市電で、トラブルが相次いでいます。国の運輸安全委員会では、主に事故につながりかねない事態を「インシデント」と定義し、危険性や深刻度の高い事態を「重大インシデント」として調査することにしています。

熊本市電では、今年に入ってからこの重大インシデントがすでに2件発生しています。
▽1月…乗車ドアを開けたまま約90メートル走行
▽2月…走行中に乗車ドアが2回開く

そして14日、インシデントにはあたらないものの、またトラブルが判明しました。

■熊本市交通局 井芹和哉交通事業管理者(14日の会見)
「利用者や市民の皆様に多大なる迷惑と不安をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」

熊本市交通局によりますと、13日午前9時半頃、熊本市中央区の洗馬橋電停に進入しようとした健軍発上熊本行きの電車が、手前の交差点に設置された電車信号が赤だったのにもかかわらず、そのまま進入しました。50代の男性運転士は赤信号で侵入したことに気づいておらず、電停に停車した後、電停の先にある踏切の遮断機が、電車信号のシステム上、降りるはずなのに降りないことを指令に報告しました。

遮断機が降りなかった原因を調べるため、交通局が市電のドライブレコーダーを確認したところ、システムそのものに問題はなく「電車信号無視」したことが原因だったことが判明したということです。

50代の男性運転士は「朝から列車のダイヤが乱れて遅れに焦りがあった」と話しているということです。市電は他の車両との接触などなく、乗客3人や運転士1人にもけがはありませんでした。

熊本市電でトラブルが相次いでいることについて、大西一史市長は。

■熊本市 大西一史市長
「第三者の検証委を設置するということを先日発表したばかり。その発表をした後に、舌の根も乾かぬうちに何回も何回もこういう事故、あるいはインシデントが起こっているということは非常にゆゆしき問題であると考えています」

熊本市電では、5月2日にも、赤信号なのに電停を発車するトラブルがあったばかりで、わずか10日あまりで同じような事態が起きました。大きな事故につながりかねず、信頼を揺るがす事態です。

熊本市交通局は、全ての運転士約80人と個別に面談して手順の再確認などを行うほか、有識者や交通局のOBなどからなる検証委員会の1回目の会合を5月23日に開く予定です。

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